陶芸展示台
W900×D450×H730
材質:タモ
塗装:天然カラーオイル
ストーリー
僕の妹は夫婦で陶芸をやっている。
茨城県の笠間で、鴨工房という窯を開いている。
笠間という土地は昔から焼き物が盛んなところとして関東では有名であり、東京から多くの人が焼き物を買いにやってくる。
そんな土地柄で、彼等は修行し、今は独立して、若手ではかなり頑張っているようだ。
そんな彼等が縁あって、長野県は蓼科高原にある康耀堂美術館に、作品を展示、販売してもらえることになった。
康耀堂美術館は日本画における収蔵作品が素晴らしい美術館だ。
そこで作品を展示するのに、向こうにあった長机のような展示台では物足りないと、僕に作って欲しいと依頼してきたのだ。
家具の中でも、展示台というのは言わば脇役である。
作品よりも目立ってはいけないし、かといって陳腐なものだと作品が栄えない。
彼等は関東を拠点にあちこちで陶器市をするため、分解可能で折り畳めて収納できるようにもしたい。
というわけで、こういった形になった。
天板ははめ込み式で、取り外しては、脚部はぱたぱたと内側に折り畳めるようにした。
よくある形だが、とにかくしっかり、シャープに作った。
材質は安いタモだが、カラーオイルで着色し、深みのある、少し古家具っぽい雰囲気にしてみた。
陶芸にはあっていたように思う。
彼等がこれを使い込んで、どんどん味を出していって欲しい。
壊れたらまた、いつでも修理するからね。