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SIGNのポリシー、オーダーメイド家具の魅力

あなたと、あなたをとりまく環境を
肖像画を描くように、一つの家具で 描き出す作業
それが、僕が考える オーダーメイド家具の製作です

奈良県の暴風警報が解除されたのが午前9時40分。
大学の授業は午前6時で解除されれば全講座が開講され、午前10時の解除で午後から開講。解除されなければ終日休講となる。
各地で甚大な被害が報道される中、僕の授業は実施されることになった。
学生に対するその通達は、教務課から各個人の携帯にメールで送られる。その確認のメールがひっきりなしに担当の教員に入ってくる。今日の僕の授業はあるのかと。
10時過ぎに僕にもその連絡が入ったので、今日の授業の準備のため、午前中に大学に着いた。
午前の授業が休講になったため、キャンパスにはほとんど学生の姿は見えなかったが、午後1時前にはいつもと変わらぬ、学生でにぎわう風景に変わっていた。
僕の授業は特別な実習授業なので、午前の専門教科が休講になったら、出てくるのは半分くらいだろうと思っていた。だからその時に何をしようか、実習だけど今日は講義をしようか、などと考えていたのだが、しかしふたを開けてみれば欠席者1名。この状況に逆に驚かされた。
あの頃と一体何が違うのだろう。
メールという手段にそんな拘束力があるというのだろうか。
そして教室の雰囲気もやはり何かが違う。あの頃と扱っている年代はまったく同じなのに。
授業は抵抗感なくすいすい進むのに、感触が鈍い。最初堅い話から入って掴んで、その感触を感じながらテンションを上げていくのがいつものパターンなのだが、ここでは最後まで堅さから抜けられなくて、掴めない掴めない、でとても疲れる。
こないだうちへ見学に来た学生も、工場で話をした時とは違い、教室ではまるで近寄っても来ない。何もなかったように。
クラスに必ずいるやんちゃそうな男子、ませた女子。本来なら僕の得意分野である彼等が、授業中全然やんちゃでなくおしゃべりでもなく、ゆるやかに僕を警戒しているふう。
時代が変わった?あの頃とは。
彼等にとって学校や教室はどういう場所なのかと、考える必要のない立場にありながら、そういう敏感さだけで教員をやってきた僕は、少し戸惑う。

怪我の功名、偏向偏愛

ツールガイド受け
昨日電話して今日届いた、WT-300のツールガイド受け。そういう迅速な対応があるから、実は意外と安心して使える機械なんだな。
電話でいつもの方に事情を話すと、保証期間なので無料ですぐ送ります、破損したパーツは送り返さなくてもいいですよ、とこちらが言わんとするところをすぐに察してくださり、ありがたい。

で、届いたパーツはどうかというと、仕上げや質はそんなに変わらないが、破損した部分を比べると、破損した方は若干えぐれて薄くなっていた。この差が強度に関係するのだろうか。
それと大きく違うのは、肝心のツールガイドを取り付ける穴が新しい方はまっすぐ垂直に加工されていること。つまり、ツールガイドが水平に固定できるということだ。
WT-300を知らない人は、そんなことあたりまえじゃないかと思うかもしれないが、僕のは最初の状態では、この受けにツールガイドを取り付けると右肩下がりに傾斜していた。これが改善されたのが何より嬉しい。今回のパーツ交換がなければ、こんなもんかで使い続けていただろう。
ああ、交換部品だけで一台組みたいくらいだ。それはWT-300を愛用する者としては夢の一台なんだろうな。
これでまた可愛くなってきた。もしこの仕事をやめる時が来ても、WT-300だけは手放したくない、ような。

新しいパーツは、オリーブグリーン?
軽薄なライムグリーンが好きだったんだけど、ロットによって色も違うんだな。らしいね。
おまけで一緒に送られてきた、ぺらぺらのエプロン。こういうの大好き。

秋の気配が急に肌寒くなって、今日少しだけ薪ストーブをつけた。
1日図面に向かっていたので寒かったから、と言い訳しつつ、ほんとはつけてみたかっただけかも。
お湯を沸かして、それでコーヒーをいれて。
作業が始まってしまうと、なかなかこうのんびりできなくなるので、図面に1日かけるぞと決めて、ぼんやりした暖かさにうとうとしながら、コーヒーをすすりながら。

取りかかったのは壁面ハンガー掛け。昨日の鶴のミニカホンとセットになる。

毎週ある大学の授業がペースメーカーになるのか、それとも逆に妨げになるのか。さてさて。

minicajon
カホンはお休みと言いつつも、在庫処分セールをやっているので、どうしてもカホンから離れられない。
すかっとなくなってくれたらすっきりするだろうに、まだもう少し残っている。
そんな言い方すると、最高のカホンを目指してきた自分を否定するようだし、ここにカホンを求めて辿り着く人にも悪い気がする。でも仕方がない。
ウィキペディアにも載っていながら、製作休止。あとSIGNカホンは5台しかないというのも申し訳ない。

最近では大学の教育学部の先生が買ってくれたり、障害者の音楽サークルが買ってくれたり、とある劇団の踊り子さんが買ってくれたり、友人のリコーダー教室に寄付したり、最近知り合った友人が弟さんにプレゼントしたり、どれも物語がある方ばかり。休止だから書かないだけで。それも変なこだわりなのだろうか。

今日は作らないといってるのに、リピーターの方からの注文で2台ミニカホンを仕上げた。
ひとつはおじいちゃんが孫へのプレゼント、もう一つは生まれたばかりの自分の娘へお母さんからプレゼント。
これは断れないよな。お母さんの方は鶴の焼き印を入れて欲しいということだったので、茨城県の笠間で焼き物をやっている僕の妹夫妻に、図案から考えてもらい、長野で落ち合って焼ゴテで描いてもらうという、ミニカホンの値段を全く無視したことをしている。
本業は家具屋だから、なんてかっこつけてるから、やめなきゃならなくなったのかも。

今日発送するのにいつもお願いしている佐川急便の営業の人に、実は太鼓チームやっていて、と告白され、うちのカホンに興味津々で、ああどうしよ。

昨日大学の2回目の授業があり、そのとき次の授業で使う材料を製材するのを見学したい人はいないか呼びかけたところ、5名の学生が来たいと言ってきた。
僕のこの授業での役割は、将来建築設計士やインテリアやプロダクトデザイナーを目指す学生に、基礎的な木工を体験させること。教材はこちらで用意するきちんと製材されたキット状態のもので、学生には基本的な道具でちょっと加工を体験させるだけでよかった。
でもなんだか、思いつきのサービスで、また悪い癖か、すぐまたこういうことに。

今朝は9時に駅に迎えに行き、次の課題の材料を、木取りから寸法切りまで目の前でやってみせて、少し手伝えるところは実際に触らせてみた。
そこまでする必要はないかもしれないが、こういう授業をするならやっぱり必要なところだと思うのだ。
本当は僕らだってそう。どこかに生えている木が伐採され、丸太になって乾燥して板にひかれ、それを材木屋から仕入れ、製材して部材になって家具になる。木が好きとか木で物を作りたいとか言っても、そのそれぞれの木の状態をイメージできなければ、デザインや設計なんて薄っぺらく感じてしまう。もしくはとても残念に思う。
僕だってまだまだデザインがうまく、早くなりたいと思うけど、ただ「うまい」と言われるのは何となく嫌だ。
FRPや鉄で作れるものを今回は木で作ろう、という発想は僕にはできないし、僕が作るものはやっぱり木で作りたい。そういう気持ちを、キットしか知らずに終える学生には伝えられない気がする。伝える必要もないかもしれない。しかし、彼等がデザイナーになって素材に木を選ぶ時のことを考えると、こういう形で関わった僕の責任は確かにある気がする。

あの頃とは違い、大学とは器が大きすぎて、やり過ぎては悲しくなるのは経験上分かってはいるが。

例の曲げ木のティアドロップを昨日納めた。
時間がなくて前日は徹夜に近い作業になって、仕上がったのが朝5時だった。
仕上がったといっても僕の仕事である木部のことで、その後ガラス玉を固定したり、本当の仕上げは他の方の手によることになる。
今日が締め切り、クライアントにプレゼンするのは明日と聞いている。さてどうなるのだろう。完成したのかな。
結局写真も撮らなかった。いつもならできたーで一枚撮るところ、やはりどうしても自分の作品ではないので思い入れがなかったのかな。
デザイナーがデザインしたものを作るという仕事の違和感も否めない。僕の仕事は自分で作ることを前提にデザインを考えるので、木の性質や加工法、家具としての必然性、それらを組み合わせて依頼者の肖像画を僕自身の可能性で描こうとするものだが、デザイナーという人はまず形ありきで、その人の知識や教養の集積から紡ぎ出されるひらめきがスタート地点だから、その人がどれだけの人生経験があってどんな世界観を持っているのかが重要になってくる。
デザイナーは形を考えるだけの人であってはいけないと思う。
木工家も形を生み出す責任を感じるべきだと思う。

今回の仕事は「母子家庭のための募金箱」だった。

後日ガラス作家の方から完成品のすごい写真が送られてきたので。(10/2)
ばけねこ

作品一覧/ダイニングカテゴリーに、「円形ガラステーブル・ベリーダンス」をアップしました。
怒られそうなくらいストーリーが長めです。

今日は大学での1回目の授業だった。オリエンテーションということで、実習を始める前の、僕らの自己紹介を含めた木工に関する講義中心の内容だった。
師匠の永田さんと作品持参で教室に入る。最初の1時限は永田さんから話す予定だった。
永田さんは何を話すのだろう。いつも僕らには「かんたんかんたん、ええええこれで、てきとうてきとう」とかで、木工に対するメッセージを聞かされた覚えのある弟子はいないだろう。いつもの雰囲気からすれば、人前で講釈を語るような人柄でもない。
だから、実は少し心配していた。時間を半分ずつ使って話をしようと決めていたものの、永田さんの話が短くなって余った時間は僕がなんとか埋めようと、木材を解説するための資料や、実習のさわりをするための材料も用意していた。しかし、
なんと僕は師匠を見くびっていたのだろう。すばらしい講義だった。こんな授業を聴いた弟子は他にはいないだろうことを自慢したいくらい。
堅苦しくなく、親しみやすく、わかりやすく、まったく木工の経験のない18、19の学生たちが自然に興味を示していく目の色の変化。まるでこの歳まで初心を維持するベテランの先生の授業のようで、そんな経験はないはずなのに、なんなんだこの人は。

あっという間に前半が終わり、チャイムがなる前に永田さんが話しかけた木材に関する話を僕が引き継いで話す形になったのだが、話し始めて感じる引き潮感。あきらめて自己紹介をし、刺激的な言葉を選んでなんとかテンション保てた感じ。参りました。

こんなことなら永田さんがやればいいのに、後はお前がやれって、次に永田さんが来るのは15回目一番最後の日。
帰りの車の中で、なんで僕らにああいう話をしてくれなかったんですか、と聞くと、
「お前らにそんなん言うかよ!」

大場さんテーブル着色する
今日の作業はたんたんと静かだった。午前中出来上がったパーツを素地調整して組上げ、午後から着色塗装をした。
機械を使わないと、家具屋は仕事してるのか外からは分からないくらい実は静か。作業が塗装に入ると実に淡々としている。

「動く」というのは、木工においておもに「木が動く」つまり、材木の反りや変形をさす言葉である。これは「暴れる」とも言う。こっちのほうが激しそうだけど。
そしてもうひとつ「動く」を使う場面があり、それは塗装工程においての警告、戒めとして、自分や塗装作業をする人に対して言い聞かせるように使う言葉である。
「まだ動くから待て」「動くぞ気をつけろ」「大丈夫、もう動かないだろう」
おわかりだろうか。
ウレタンやラッカーやニスによる塗装も、SIGNでやっているオイルフィニッシュも、一回塗りでは終わらないことが多い。そういう塗料もあるが、今回のような着色をする場合や、強度や風合いを出したい時などは、複数回重ね塗りをする。この時、下に塗った塗料が乾かないうちに上に重ね塗りすると、下の塗料が溶け出し、色であれば重ねても濃くならないとか、クリアであれば艶が出ないとか。
この時間はひたすら待たねばならない。動くから。

というわけでその時間にガラス屋さんへ強化ガラスの天板を取りに行き、帰ってから2回目を塗り、その後12時間以上待つことになる。

wt-300破損
またもやWT-300。今回は僕が悪かったのかもしれないが、それにしても。
木工旋盤を使ったことのある人なら誰もが経験するだろうあの、ガツンというやつ。回転している材料にバイトが引っかかり、どきっとするあの衝撃。今回それが何度かあった。
太い材料を回していたので回転数を落としていたこと、バイトの研ぎが甘かったことも関係しているのかもしれなかった。なにより、DIYマシンではナラ材なんて削るようにできてないのかも。
そしてその何度目かにバーンという音がして、ツールガイドの受けが割れてしまった。バイトを握っていた手もしびれていて、見ると親指の爪も割れていた。
爪は放っておくと痛そうだったので瞬間接着剤で応急処置をしたが、金属の方はそうはいかない。壊れて初めてそんなところをよく見てみれば、確かに構造上弱そうだし、鋳物の精度が悪く接触面もがたがた。それをハンドル付きのボルトで締め込んで固定するようになっている。これじゃあ無理もないか。
機械の振動がここで跳ねてバイトが安定しないのがずっと気になってはいたけど。
とにかくここでやめるわけにはいかなかったので、不安定な状態でできるだけツールガイドに力が加わらないように気をつけながら作業をした。
いろいろあるよなあ。またナカトミサービスセンターにお世話になるか。

電動摩擦系作業で本日終了

大場さんテーブル脚削る
朝起きてすぐに宅急便で荷物が二つ届いた。いつもクロネコは朝が早い。
ひとつは東京から例の曲げ木の仕事関連で、僕が作るパーツに組み合わさるガラスの部分。本当はこれに合わせて木型を作るべきだったのだが、サンプルを作るために先行して図面どおりの木型を作っていた。確認するとやはり図面よりも4ミリ大きい。これくらいはまだ対応できる許容範囲だ。
東京のその会社に到着の電話をかけ、いくつかの確認事項と、この荷物にその会社の資料が同梱されていたので、その説明もしていただいた。デザイン事務所だと思っていたのが、実は内装の設計プランニングが本業だということ。まったく無関係な筋からの仕事ではなかったのだ。にしてもこれは。

二つ目はオスモの着色塗料。今日から作り始めたガラステーブル用に注文してあったもの。あまりやらない着色も、今回のテーブルには必要なのだ。
で、なんだかんだあって、今日はナラ材を木取りして、一部張り合わせて角材を作り、一部接合部分を加工し、曲線部分のカーブをジグソーとベルトサンダーで成形して終了。
やった内容を振り返ると結構進んだようだけど、理想ではもっと進めたい。みんなどんくらいのスピードでやってんのかな。
明日はジャイアントドラムスピンドルだ!(名前は適当です)

大場さんのテーブル図面
少し遅れ気味のガラステーブル。予定では22日に東京へ納品。いけるかな。
連休なんてなしで仕事したいところ、地域の体育祭に村の自警団として参加、準備、練習など、ここで根を張る覚悟を決めた以上それも大事な仕事だ。
また、大学の一回目の授業が24日なのでその教材の準備があったりで、一体どれだけ時間が残されているのか。なぜいつもこうなのか。
作業できない時間のなかでなんとか少しでも進めようと、何かしながらでも常にデザインと構造について思いふけり、電話で着色塗料と強化ガラスの発注をする。そして今日はそれでたまってきたアイデアをどわーっと図面にぶつけ、型板を作るところまでやっつけた。
さあ、明日からばりばり作るぞ。

今月末から始まる木工授業の最終打ち合わせで、師匠の永田さんと一緒に畿央大学へ行ってきた。
実習道具の段取り搬入その他の準備と、もうこの半年で何回足を運んだだろう。新しく始める授業の準備とはこんなにも大変だったろうか。
僕が専門学校の教員時代は、ほとんど準備は担任まかせの講師の先生がほとんどで、ガイダンスやオリエンテーションまで僕がやってたような気がする。結局この忙しさの原因は、僕が動き過ぎることにあるのかもしれない。
デザイン学科の准教授の先生との会話の中で、永田さんの印象的な言葉があった。
「なんにも教えずにやらせてみましょうか」
そう、永田一門の卒業生はこの言葉の意味がよく分かるだろう。この言葉に象徴される教育方針が永田さんのやり方なのだ。
手取り足取りは逆に身に付かず、懇切丁寧は自立心を妨げる。結果として、半年や一年の修業期間でほとんどの弟子たちが独立していることを思えば、技術教育とは何なのかと考えさせられる。
教えることを仕事にすると、ついその内容や質を上げることを目標にしてしまう。それは自分の評価を上げることであって、必ずしも学生の理解向上とシンクロしていない。

半年頑張って準備してきたのに、がつんときたなあ。これからの授業どうしよう。
卒業して5年経つのに、まだこうして教えられる。向こうはそんな教える気もなさそうな、たった一言で。あの時もそうだったけど。

ほんとは9月頭から取りかかるはずだったテーブルのデザインスケッチをやっていた。
最近急に涼しくなって、この辺りはもう秋の気配がする。じっと依頼者のことを考えながら、紙と鉛筆と格闘していると、なんだか眠たくなってきて。そんなのんきにしていられないのだけれど、ついうとうとと。
いいや、イメージの時間、などと言い訳しつつ、YouTubeで見たベリーダンスを思い出しながら。

今度のお客さんは東京の女性で、ベリーダンスのレッスンに通っている方だったから、それをなんとかデザインに織り込みたかった。
普段の彼女からは、あの妖艶な踊りを踊るなんて想像できない。すごく知的な印象。だけど、話を聞いていると、それをすべきという感じがしたのだ。それについてはまた作品が出来てからの話にしよう。
ここ最近の仕事、このテーブルも含め、SIGNのその先の話に不思議とつながっているような気がして、これをやるためにはこれをやっとかないとということが、仕事として入ってきている感じ。なんだかね、まあ無駄がない。
高校生みたいに机に突っ伏して居眠りしている場合ではない。

材料買った
次の仕事のために、材料を買い足した。
ガラスのテーブル用のナラ材と、大学での授業用にラワンとかいろいろ。
もちろんいつもお世話になっている大阪の乾材木商店さんから。
「半年ぶりやと道忘れるわ〜」
「そうですよね。もっとしょっちゅう来てもらえるように頑張ります。」
最近近くにできた家具屋さんに、そっちは繁盛しているのかよく配達に来るそうだ。なかなかね。やってることも違うし。
まあいろいろ考えているので、もう少し待って欲しい。今回のナラ材もそのテーブル用より少し多めに取ってみた。それはSIGNの次の展開のため。カホン休止のその先の話。

多めに取ったといってもこのスカスカの材料置き場を、増設するくらいどばーんと注文しますから。

試作は合格、その他

「泣く」とはこの業界では、
義理で破格の値引きをすること。
薄利できつい仕事を引受けること。もしくはノーギャラに近い仕事を引受けること。
変更や追加を無料ですること。
つまり、損を承知でしなければならないことを、「泣いてする」という表現によって、相手への反発心よりも身に降り掛かった不運として受け止めようとする、日本人の耐え忍ぶ美学が反映された言葉なんだろうと思う。

今回の仕事がそうだとは言わないけれど。「泣く」という言葉が気になって。

スーパーキャラバン!

スーパーキャラバン
この忙しい時に申し訳なく感じながら!車を乗り換えた!
日産のキャラバン特装車だ!もともと救急車用の特装車を中古で格安で手に入れたのだ!
なんと走行13,000km!全長5,200スーパーロング!全高2,500スーパーハイルーフ!エンジンはV6/3,000!155馬力!
スーパーカー世代の僕としては、スーパーカーではないけれど、いっぱいスーパーがつく車がうれしい!
ちまたではおかしなエコカー減税でにぎわっているところ、まったく非エコカーで減税だ、まいったか!

これでSIGNもかなりパワーアップ!大口、遠距離、どんとこい!

募金箱のサンプル
そして、作ったサンプルがこれ。
実際はもう少し複雑な形だが、ウォールナットの板目で厚み5mmとなるとかなり難しかった。
結局半分の厚みであらかじめある程度曲げたものを、2枚積層でさらに曲げながら接着した。スチーマーで柔らかくしてさらに雄雌の木型に挟んでプレスすれば図面どおりにはいくんだろうけど、そこまで時間もなく投資もできない。ただ泣けるような努力を注ぎ込むのみなのだ。

今回の試作で何度か失敗し気付いたアイデアを導入することと、多少のデザイン変更が認められるなら可能だが、手曲げでこれ以上の加工は無理なのかなあ。
明日東京へ送って、その提案が通らなければ、残念ながら今のSIGNでは無理ということ、か。

募金箱の木型
次の次の仕事のために試作サンプルを作らねばならず、丸一日これを作っていた。
一体なんだと思われるだろうか。
なんのためのものかは、おいおい、もう少し先にお話しすることにしようか。
赤松集成材を重ねて接着し削り出したこの塊は、木型である。これ自体が作品なのではなく、木工の用語で言えば「ジグ」なにかを作るための専用の自作の道具。それにしては重々しいこいつの役割は曲げ木の木型なのだ。
はたしてうまく曲がるだろうか。このサンプルが失敗すれば、この仕事は入って来ないかもしれない。
まるで木工屋さんみたいな仕事、そんな言い種だな。
東京のデザイン事務所から送られてきた図面に書かれたタイトルを見ると。
どうも、断れない仕事のようだ。

作品一覧/ダイニングカテゴリーに、「丸テーブルのダイニングセット」をアップしました。

寺井さんのダイニングチェア2種展示中
納品が26日午後となりました。納品待ちの間御覧いただけます。

SIGNの家具はすべて注文製作なので、サンプルなどはありません。どんな家具を作っているか見てみたいという方、この機会にどうぞ。
外出していることがありますので、お越しになる前にお電話下さい。

Salt&Uribossaのニューアルバムから、「風のメロジア」のスライドショーがYouTubeにアップされました。
僕が撮影したジャケット写真で、グラフィックデザイナーでもあるUribossaさんが曲にあわせてスライドショーを制作。これでS&Uも世界デビューです。

ニューアルバムの収録曲全曲をダイジェストで試聴できるサイト(こちら)もあります。
こんなすてきな人たちと友達だってことは、結構自慢なことです。
かっこいい一面を持つというのは、今後おじさんとして重要なことです。

ひとつひとつ学ぶこと多し

寺井さんのチェアもう少し
やっと2脚組み上がった。もう少し。
あとは塗装。
ウィンザータイプの椅子って、角度をつける工程が一番最後なんだな。

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