あなたと、あなたをとりまく環境を
肖像画を描くように、一つの家具で 描き出す作業
それが、僕が考える オーダーメイド家具の製作です
SIGNのポリシー、オーダーメイド家具の魅力
感動させたいんですよ結局は
2012 年 3 月 25 日 by SIGN
なんとか今日中に一回目の塗装までできた。
仕上げ磨きの段階で一度組み立ててみたが、これがまたかっこよくて、自分で言うのもなんだけど見るからによく考えてるなあとしみじみしてしまった。
そういうことって、また自分で言うのもなんだけど、実はよくあるのだ。
たまに以前作ったものの図面を見直すことがある。他のお客さんに同じものを作って欲しいと言われたりすることもあるし、また自分で参考にするために振り返ることもある。
今まで作ったものはすべて図面をファイルしてあり、作る毎に増えていく情報倉庫。
手書きの図面やスケッチはそれだけでなんだか作品の質感があって、それぞれ考え抜いた跡がうかがえる。
やっぱり書きながら考えてるんだろうな。悩ましいお客さんばっかりだしな。
今どき手書きなんてスマートじゃないし、お客さんに見せるときもかっこわるいけど、このプロセスは貴重だと思う。
やっぱりよく考えてある家具を見ると感動する。
もちろん何を考えてるかも大切だけど。
ヨーツーカウントダウン
2012 年 3 月 23 日 by SIGN
午前中長辺の曲面加工をした。こういう場合僕は迷わずヤスリを選ぶ。硬い木をごりごり削っていくのが好きだ。
できあがった天板はさらに女性らしさが出てきた。
裏から見ると柔らかなラインが目立つが、表にしてこの脚を取り付ければシャープなラインが混合し、より奥行きのあるデザインとなるはず。
早く脚を付けた姿を見てみたいけど、今日は脚2本まで作ってギブアップ。
硬いナラ材を旋盤にかけるとすぐに刃物がだめになり、数分おきに研がなくてはならない。そのせいで思ったより一本にかかる時間が長く、午前の摩擦系作業の疲労と合わさって腰が限界だった。
なんとか腰をセーブしつつ日曜まで作業をすれば、月曜に仕上げ塗装をしてぎりぎり完成だ。
納品は27日。
いろいろSIGNらしくなってきた
2012 年 3 月 22 日 by SIGN
そして、天板の長辺は次第に薄くなるテーパー加工を施すのだが、両端を残さなければならないので一気に通して削ることができない。
またカーブに対して均一にテーパーさせたいので、削ると言っても摩擦系作業でじわりじわりと。気付くと工場が粉だらけ。防塵マスクなしでは窒息しそう。そのマスクも1時間おきに掃除しないと目詰まりしそう。
ここからさらに末端に向けて船底面という複雑な曲面へと連続していく。もちろん電動工具では無理なので手作業による加工となる。
ディテールにおいて、依頼者が一番こだわられたエッジの曲面加工だからここがひとつの山場と言える。
はたして間に合うのか。
空間が歪んだのではありません
2012 年 3 月 21 日 by SIGN
今回のテーブルの天板にはかなり作り込みがあって、まずはその形。
写真では分かりにくいかもしれないが、長辺がゆるやかにカーブしていて樽型になっている。
そしてコーナーは大きめのアールで丸めてある。
例のパーツも仮に取り付けて一体的になるように加工した。
天板にはまだまだこれから加工を加えるが、これ、かなりかっこいいんじゃないの。
このさりげない曲線、人をまいらせる力がある。
魔女っぽくなってきたぞ。
はぎあわせた板の段差を削り平面を出す。1400×800×30の天板ながら、ナラ材だから結構重い。けどいい天板になりそうだ。
ナラのテーブルは独特の「張り」があって好きだ。
脚の角材はこの状態では重くて頑丈そうだけど、旋盤で加工するので仕上がりは繊細な感じになる。
そして脚の接合の要となるのがこの丸い穴の空いた薄い板。
デザインの要にもなる。ちゃんと仕事してくれよ。
チョーお得はない、さあ作れ
2012 年 3 月 19 日 by SIGN
オーダーメイドのダイニングテーブルの製作に入った。
最初に問い合わせがあってから何度かメールでやり取りし、ご自宅に伺って打ち合わせもした。
マンションにお住まいなのだが、少し変わった間取りで、その空間をどのように使うかによってサイズも形も変わってくる。
条件がいくつかあり、それを満たすデザインを提案させていただいた。細かい部分でなかなか納得いただけるものにならず、何度か書き直しまたそれについて説明し、またご希望を聞き直しと、メールでのやり取りが数カ月に渡っていた。
材についてもご自分で調べられて、いくつかご希望をお聞きしたものの現在なかなか手に入りにくいものもあり、いろいろ迷われた結果ナラ材に落ち着いた。
今日は天板のハギまでと、脚の角材を張り合わせて作った。幕板のないテーブルなのだ。
簡単そうに思えた構造も、脚部の接合をどうするかというところから考え始め、既製品にはない形を目指す。
専門家としての立場からその希望を叶えるために挑戦を試みようとして、お客さんが見たこともないような脚の付き方を考えても、専門家ではないお客さんが理解できないことに否とするなら、それはまったくの空振りに終わる。
そこがオーダーメイドの難しいところ。作品であって作品ではなく、といって作品性は求められ、自分でデザインしているようでご希望を優先することになる。
そこで洗練されたものが出てくるならと、落としどころがまた難しい。
値段はデザインではなく木工の作業に対してつけるので、それらを悩むのもおかしい。
デザイナーの人はどうやって値段を決めるのだろう。よく「実費で」というけど、なんのこと?かかった日数?だとしたらいいなあ、長引かせた分儲かるってことだから。こっちは息止めて走ってるんだから。
LOVE SAMBAR DAY !
2012 年 3 月 15 日 by SIGN
銀色のスバルにもう一度。
僕が初めて買った車は、スバル360R-2という車だった。
1960年代、日本のマイカーブームの火付け役となった富士重工のスバル。その後継車種であるR-2は、同じ360ccの2サイクル2気筒のエンジンで駆動方式はRR。初代スバルよりも居住性や積載性を向上させたモデルだった。
当時同じアパートだった友達3人を乗せて、中古バイクのオークション会場でのアルバイトに通い、その日の日当でラーメンを食べる贅沢。その足で夜のドライブ。男4人がちっちゃな車にきゅうきゅうに乗って走り回る姿が映画みたいでかっこいいと思ってた。
またR-2は旅の友でもあった。前輪の上にあるトランクルームと後部座席に食料やキャンプ道具を積み込んで一人旅。
フェリーに乗って四国に渡ったり、はじめて就職したのが島根県だったので、R-2で出雲を駆け巡って取材もした。
販売されてから20年選手の中古車だったけど、ほんとによく走ってくれた。僕の車人生の中でR-2と過ごした時間が一番楽しかったと思う。
その360R-2のカラーがグレーメタリック、銀色だった。銀色がほんとによく似合う車だった。
時を経て、僕が木工家になる時に買った車がサンバーディアスワゴンAWDだった。
それまでの仕事には車の必要性はなく、すっかり車に対する興味なんて忘れてしまっていたのだが、いざ仕事に使うマイカーを持つと思うと、スバルは外せなかった。
サンバーはスバル360と同時期に生まれた富士重工を代表する商用車で、他社にはない独特のメカニズムや走行性に対する贅沢な作り込みが魅力の車だった。
後に乗用車初の四輪駆動車レオーネの登場で、スバルといえば四駆と言われるほど定評があり、軽商用車に四駆のラインナップを登場させたのはスバルが初めてではなかっただろうか。
だからサンバーは四駆でなければ、という思いがあった。
小さなトラブルが多く、修理代が結構高くつくスバルではあったけど、よく働いてくれたし、家族を乗せて何度も信州との往復を走ってくれた。
その後、やっぱり仕事上もう少し大きな車が必要と思われ購入したハイエースやキャラバン。
そして、仕事する気あるのかと周りに言われつつも乗っていたランクル40やプロシードマービーなどを乗り継ぎ、ランニングコストのことに初めて気付いたのが去年のこと。
やっぱり軽に戻ろうと思ったときにふいに忘れていたその名前「スバル、サンバー」をある人にささやかれた。
調べるともうすぐ生産終了であり、50年以上の歴史があるスバル最後の車であり、そして、サンバー最終モデルにはファンが待ち望んでいた5速スーパーチャージャー4WDがラインナップされていた。
そんな生産終了の車をなぜ買うのかと思う人もいるかもしれない。確かに打ち切られる理由がこの車にはある。でもそれは企業の経営の問題や、誰が何のために決めるのか理解し難い環境基準に適応しきれない構造のためで、売れないからではないということ。
生産終了ということは、過去の車になるのではなく、これからこれがずっと最新型であり続けるということ。
それは富士重工がサンバー乗りに残してくれた喜びであったと、最新型にあえて5MTSC4WDをラインナップしたことから受け取ろうと思う。
だからもう一度、銀色のスバルに乗ることにした。多分これからが大変だと思うし、小さいし、不便なこともあるだろうけど、スバルに乗るって言うだけでドキドキする。
こならくぬぎかしやまざくら、つばき
2012 年 3 月 8 日 by SIGN
朝モコの散歩をしていたら、山奥に続くちょっと気になった道があったので入ってみる。
ここは大阪府と奈良県の県境、二上山の登山口で、よく登山客が訪れる場所でもある。
山頂へはいくつかのルートがあるとは聞いていたが、ここに引越してきてからひとつのルートしか登ったことがなかった。
もちろんそれは一番メジャーなルートで、直登する最も急峻なルートだったが、迷うことがなく短時間で登れることから登頂を目的とする多くの人には人気がある。登り切ると雄岳と雌岳の谷間に出て、そこからそのどちらかへ向かうか、そのまま大阪側へ下ることもできるルートだった。
今日登ったのは雄岳山頂へ向かうルートだった。
その入り口はこの村からは2か所あり、それは以前から知ってはいたが、直登ではなく深い森の中に向かって道が続いていたため、登り下りしながらぐるぐる歩かされるような気がしてどのくらい時間がかかるか予想も着かず、入っていくことに躊躇していた。
それがなぜか今朝は、そんな無為に過ごす時間を求めたのか、山に入ってしまうと途中でやめることもできないという状況に束縛されたくなったのか、気が付けばずんずん登っていた。
モコはその入り口に入った時にリードを外した。まるで道案内をするかのように僕の先を歩き、喘いでいる僕を振り返っては立ち止まって見ていた。
とてもいい道だった。予想していたとおりの道だった。そして、直登ルートとは違い景色もよく、時々見晴しのいい場所に休憩所を誰かが作っていた。
結局1時間ほどかけて雄岳山頂に辿り着き、また下る。下りに別ルートへの別れ道があったのでそちらへ向かった。
多分来た道よりさらに遠回りだろうけど、もう時間のことなど気にならなくなっていた。
今日やるべき仕事はあったし、先を見れば個展に出展する作品づくりも、個展そのものの準備のことも。
そんな先のことを考え過ぎて憂鬱になる気持ちを整理したかったのかもしれない。
登山道を下り切ると大池に出た。さあ、図面を書くぞ。時刻は昼前になっていたが、この道に入る前より気持ちははっきりしていた。まずはお客さんの家具を作る。作品はそれ以後の話。それ以外の話。
帰ってから今日のノルマであった図面を仕上げ、お客さんに送った。
仕事に対して代価は支払われ
2012 年 3 月 6 日 by SIGN
X、でアルファベットスツールもひとまずファーストステージ終了。
納品してきた。
集成材と丸棒でいろんなことができるもんだ。どこかでこのノウハウが生きてくることがあるだろうか。
角度切りと接合、角度穴空け、規格材の利用、か。
一点ものだとロスの多い作り方でやはり量産向き。考え付くのはローコストのラインナップだけど、必要かどうか。
今まで無垢材を仕入れて整材して作ってきただけに、規格材を使うというのはその製造過程に依存するため、ちょっと抵抗がある。
その材が供給されなくなれば終わりだし、どこで誰がどんな材料をどんな工程で加工し流通させているかも把握しようとすると、結構あくどいことに目をつむらなければならない気もする。
善し悪しだな。
それもひっくるめてのコンセプチュアルな作品づくりでもなけりゃ、落ち着くところがない。
やっぱりこういう機会でなければ作らないってことか。
僕があくどい気持ちでイベント販売とか考えない限り。
明日からまた本業のオーダーメイドにもどります。
無茶ぶり貯金に加えます
2012 年 3 月 5 日 by SIGN
やはり一日2脚か。今日は一番複雑なKとN。
角度を付けた切断と接合と、半円の丸穴も角度を付けて空けなければならなかった。
案の定、ザクザクのバリバリになり明日はその補修から始めなければならない。
自分でデザインする場合は木の性質や加工のことも考えて設計するので、無理そうだったりめんどくさそうな加工はその段階で避けてしまいがちだけど、デザイナーの人は理想の形しか考えないので、木工家としてはあらゆる工程で挑戦を強いられる。
でき上がってしまえばなんということのない形でも、一工程毎に計画を練り、順序を考え組み立てる。しかもそれは一点物なのですべて後戻りできない一発勝負。
あの泣ける募金箱もそうだったなあ。
そこから新たな発想が生まれることもあるけれど。それを経験として成長できると信じて。
ポスター展は今週金曜日から
2012 年 3 月 4 日 by SIGN
今日は朝から忙しかった。
昨日の茶話会で脳みそが筋肉痛みたいになっていて気だるい。
昼過ぎまでかかって自警団の用事を済ませ、大阪へ。師匠のギャラリーで金曜日から始まるポスター展の準備をしに行ってきた。
車の中から電話すると、「もう来んでええぞ」。そう本当は作業は朝から始まっていて、僕が担当していたところ以外はもうとっくに終わっていたのだ。僕が着いたのは夕方近くになっていた。
どこにも無駄にした時間はなかったが、結果がこうではそう言われても仕方ない。今自分に任されていることをすべてこなすためには、どこかにしわ寄せがくる。それを受け入れられる性格ではないし、そんな人間になりたくもないけど、今日はそうなることがわかっていて行動した。他の手段を考えることのほうにロスを感じたから。
こんな状況がまだもう少し続く。
完成した展示はちょっと面白いものになっていた。
今回中心になってくれた中島君がかなり頑張ってくれて、復興の狼煙ポスター以外の展示が見応えがあり、この時期いろんなところであるだろう数々のイベントの中では地味にやってるほうだが、こんなことをしているところは他にはないだろうな。
さて、どれだけの人が見てくれるだろうか。
僕が店番をする日は10日の土曜日です。
『関連記事』
最初に作られたものがほんとはよかった
2012 年 3 月 1 日 by SIGN
最後の木工教室、机の天板より下が組み上がった。うん、なかなかシンプルでいい感じ。
この大きさにしては十分な材の太さがあるので安定感もある。
想像以上のがっちりした強度で生徒さんも喜んでいた。僕も基本的なほぞ組みの家具の良さを再確認できた気がする。
難しく考えなくてもこれでいいじゃないか。なんだかね。
そんなことが嬉しかったのか、この生徒さんが聞き上手なのか、今日はよくしゃべった。
車やバイクの話を語ってしまった。
とくに「サンバーってどんな車?」と聞かれ、それはそれは、と話し出すと長々と。今そんな人が多分たくさんいるんだろうな。
一台の軽自動車の生産が終わるというだけであんなに報道されるとは。
で、結局売れたのかどうか。今までよりは売れたんだろうけど、街中サンバーだらけになることはないんだろう。
いい車なのに、販売競争で勝てず、誰が決めたか環境基準ブームについていけない構造が限界を示していた。
それでも最終モデルにスーパーチャージャーをラインナップしてくれた富士重さん、ありがとう。
そういうことですよ。
E、Hときたらその先は?
2012 年 2 月 29 日 by SIGN
引き続きアルファベットスツールを作っている。今日はEとH。
Eはいいとして、Hは座れるのだろうか。まだ完全に固まっていないので試していない。どっち向きに座るのかも迷うところ。
耐荷重のことや座り心地も一応考えて、指定の太さより5ミリ太い丸棒にしたけど、どうなんだろう。
こうして工場で仕事している時はとにかく進めなければならないので、頭も体も作業に集中するが、このところ、というかまたもやいろんなことが同時進行していて考えの整理がつかない。いつまでこんなことが続くのだろう。
とにかく少しでも先のことを考えるとキャパシティーを越えているのは明らかで、もう目の前の視界だけ見るようにしよう。仕事以外のことはすっころんだっていいや。
といいつつ、4番目のアルファベットを作れるのは数日後か。いやいや、先を見るのはよそう。
午前中、国保料を払いに市役所へ行った。まったく国保が高すぎて国保に殺されそう。
その後病院へ。その健康保険証を月の初めに提示しなくてぶーぶー言われたのを思い出したのだ。そのまま通院はしてたけど、もう2月も終わりだしそろそろ行ってやるかと。
なんだかこのまま走り続けたくなった。
代車で借りているサンバートラックがすこぶる調子よく、乗ってて楽しい。空荷の軽トラは速い速い。マニュアルミッションも無意識に操作できるようになってくると、ATにはない一体感を感じる。もうこれでいいじゃないかと思ったりするが、今日みたいな雨の日はやっぱりバンのほうが仕事にはいいよな。
それとこないだ確定申告でガソリン代とか諸々の車のランニングコストを計算したら、軽と比較すると年間30万近くの差額が出ることが判明。どうして今まで気付かなかったのか。バカみたい。
堤さんに電話したら昼まで事務所にいるって言うので弱音を吐きに行った。
そんなこんなで生徒さんを少し待たせてしまったけど、午後から最後の木工教室。今日はほぞ加工から框組みの組み立てまでをやった。
機械を使ったから当たり前とはいうものの操作はすべてマニュアルだから、少しの加減で狂うこともある。ちゃんと隙間なくぴったり接合された框組みを見て、その生徒さんも感激しておられた。
100年後をイメージするのは木工家
2012 年 2 月 22 日 by SIGN
大学の授業でお世話になっている先生の依頼で、スツールを作ることになった。
先生の研究のお手伝い。
アルファベット7文字の形をモチーフにした構造で、実用可能なスツールをデザインし製作するというもの。
自分では絶対発想し得ないアイデアで、最初は大丈夫かなと思ったけど、試しにひとつ作ってみたら意外とかっこよかった。
これが商品化できるかどうかは別として、確かにデザイン的な挑戦を感じる。
デザイナーとは、木工家とはまた別の世界でたたかう人なんだなあ。
4月に初めての個展をすることになって、どういった方向性で作品を作るのかまだ迷っている。
木工家としてはやはり挑戦的であっても、普遍的なものからは外れたくない。
デザイナーから見れば面白みのないものでも、使う人に愛されるものでありたい。
SIGNの家具はこうありたいという意思表示になるような、テーマを持った個展にできたら。
とにかくあと6脚のアルファベットを作って、それから悩もう。
SIGNの写真茶話会30「シンプルな写真」
2012 年 2 月 16 日 by SIGN
SIGNの写真茶話会30を開催します。
3月3日に30回目。別に意味はありませんが。あるとすれば「シンプル」です。
3月3日(土)
11:00〜12:00 カメラ茶話会(無料)
13:00〜17:00 表現講座(参加費2,000円、定員7名)
午前はカメラ茶話会となっていますが、表現講座の希望者がお一人おられるので、午前から表現講座をします。午前の参加(見学)は無料です。
表現講座はその回のテーマに沿ったワークショップと合評による個人の作品指導です。
作品を作ることに技術のレベルは問いません。
普段撮影しておられる何気ない写真から、素晴らしい作品が生まれることがあります。
その瞬間に立ち会ってみませんか。
写真茶話会ってなに?という方は「教室のご案内」をごらんください。
お問い合わせ、参加予約はメールにてお願いします。sign@norioyuasa.comまで。
※その際、午前(カメラ茶話会)か午後(表現講座)どちらを希望されるか明記してください。どちらとも受講することもできます。
zoo second space 3月と4月のイベント
2012 年 2 月 14 日 by SIGN
ZOO second space
〒537-0024 大阪府大阪市東成区東小橋1-18-4
電話&FAX:072-883-0224
JR玉造駅から徒歩3分くらいのところです。
お車で来られる方は、近くに最大700円のコインパーキングがあります。
最後のSIGNの木工教室
2012 年 2 月 9 日 by SIGN
今日からスタートした木工教室。マンツーマンの木工教室は去年から受け付けてはいないが、今日来た人はそれを決める以前に申し込みのあった人だった。
作るものはミシンの作業机。
前半、図面から木取り表を作成してもらい、一部製材までしてもらった。
初心者に木工機械を触ってもらうのはこちらも緊張する。
自分が何度も怪我をしているだけに。
本職の作り方で家具を作るということをどのように想像されていたかわからない。
当然、やったことのない人には簡単にできそうに思えるんだろうな。
図面を書く段階ではいろいろ欲は言い放題だけど、実際に仕入れた状態の材木からたった4本、脚の角材を製材するだけでも様々な工程があり、高い精度を求められ、危険と想像以上の労力を必要とする。
ライン生産ではない。一点だけ作るという非効率をあえてすることに価値を感じられなければオーダーメイドの意味はない。
量産品より理に適ったデザインでなくてはならず、また挑戦もなくてはならない。
さらに自分の考えた家具に出会えるのは完成した時が初めてで、納品すれば目の前から消えてしまう。
よくまあそんな仕事を続けてきたもんだと思う。
そんなことをたった一人に伝えるための木工教室はもういらないと思ったのだ。
手練集団を相手に手に汗握る
2012 年 2 月 3 日 by SIGN
以前ワークショップをさせていただいた保育所の主任先生からの依頼で、この地域の3か所の公立保育所の先生35人を対象に研修として、SIGNの出張ワークショップ『自由な造形:フリーハンド』と『積み木パズルを作ろう』をさせていただいた。
市の文化会館の大研修室を借りていただいて、参加者全員そろわれた時にはなんとも言えない空気が漂っていた。
全員女性ということもあり、また以前の報告でも書いた通り、あの手強い幼児が相手の現場の勇士でもある方々であり、子どもたちと接している時の雰囲気とはまた違った裏側の顔でこちらを見つめられていた。
挨拶の後、場をなごませようとしゃべったことも上滑りして、久しぶりに汗をかいた。
彼女たちはプロとしてこの研修に参加している。お楽しみ木工教室とは違うということを感じ、方向修正した。
保育所で実施した時の状況、子どもたちについて感じたこと、効果、このワークショップの意義などを説明し、それを皆さんにも体験して欲しいと。
そしてまずはウォーミングアップとして『積み木パズル』を作ってもらった。
30セット用意したパズルは、完成品をそれぞれ10セットずつ各保育所で教材として活用していただくことになっていた。
驚いたのは、図面を見ながら組み立てていく作業が異常に早いということ。パース図面を見ながら迷ってもらうからこそこちらの思惑のワークショップとなるはずが、あっというまにあっけなく完成してしまう人が多く、さらに完成したもので遊び始めてまた簡単に立方体に組み上げてしまう人が次々と。そしてほとんどの人ができてしまった。
まともにこのワークショップだけやってたら時間がかなり余ってたかも。
そして本番のフリーハンドのほうも、日頃子どもたちに手づくりの教材を作っておられるだけあって、どれもイメージがしっかりしていて、ストーリー性のあるものばかり。
ランダムに加工してあるはずの木片の中から、同じ形状のものを探し、パターンで複数作るという傾向も見られた。
子どもの作るドールハウスと違って、スケールが統一されている。
どさっと箱に入った木片や積み木状のブロックからこれだけのものがイメージできるなんて、しかも1時間以内でみなさん完成。すごい。
しかしこんな迫力のある作品もあったりして、ちょっと安心したり。
今回こんな一面からではあったけど、とにかく保育士の先生はポテンシャルが高いということを感じた。
僕なんかが前に出て講師をするなんて、材料提供だけでも十分こなせたかもしれない研修だった。
それを見られたことが僕にとっての収穫だった。
トリマーも赤帽仕様でないと
2012 年 1 月 31 日 by SIGN
3日に開催予定の、この葛城市の保育士の先生を対象とした研修用の材料を準備している。
以前木工教室をさせていただいた保育所の先生から依頼があってすることになった研修で、先生35人に対し、あの木片を使ったフリーハンドの造形と積み木パズルを作るワークショップのどちらもやって欲しいということだった。
35人って、今までで一番多い。
用意する材料もかなりの量を用意しなければならず、これだけでひと仕事だなあ。
昨日大学での授業で余った材料を、学生たちに訳を話して寄付してもらった。それで随分助かったけど。
積み木パズルのキットを作っていると、800個を超える立方体の面取りでトリマーが悲鳴を上げ始めモーターが焼け付きそう、最後までもつかどうかわからない。
単純作業中ちょっとでも楽しいこと考えようと、5MT4WDのことに思いめぐらしていた。
-電気屋さんがサンバーがいいって言ってたな。
-確かによく走ってくれた。開業前からだから7年乗ってたっけ。
-そう言えば最終型2月末で生産終了だった。惜しいなスバル。
-スーパーチャージャーか。やばいね。
-また乗りたいなあ、サンバー。
-いくらすんのかな最終型。新車で?まさかね。
-いやあ。うーん、なんだか焦げ臭い、うわっモーターが!
来るなら電話してから来いよ、場所は松原君に聞いて
2012 年 1 月 30 日 by SIGN
ああ、終わった。
半年間の大学での授業が今日最終日だった。
全員がちゃんと塗装まで完成できた。
そして、予定していた合評も時間内にすることができた。もちろん十分な時間はないので深く掘り下げるような話にはならなかったが、人に自分の作品を見せ、読み取ってもらうというSIGNのスタイルではあった。
黙って座って先生の話を聞くだけではなくて、感想やヤジが自然に出てきてそれを丁寧に拾っていくことで、授業中勝手にしゃべった奴の方が得をするような、みんなが感心するほど出来のいい作品よりも、いじられ放題の人気者の方が得をするような、緊張感のない合評がしたかった。
もっと時間があればとは思うけど、芸術系の大学ではないのでそんな体験だけでも。
最後とはいえ、こんな授業を許してくださった担当の先生に感謝。
過去2年の技術指導の授業から、僕の希望で少し方向性を変えてしまったから、非常勤という立場上次年度はどうなるかわからないな。
あぶないあぶない、講師の仕事は無くしたくないから、次年度はやれと言われたことをちゃんとやろう。
今日は木工を教えに行っている大学の補習授業をSIGNで行った。
課題は今年度から自分でデザインしたスツールを作らせることにしたのだが、予想以上に時間がかかる学生がいて、20人のクラスの半分の10人に補習を受けさせることになってしまった。
この結果はやっぱりペース配分のミスだと思う。だけどこうして補習を受けに学校を離れて朝から夕方まで参加しようという気になってくれたのは、僕としてはちょっと嬉しい。
やっつけ仕事や未完成で提出しようというよりやる気が感じられる。
それにしても普段独りで作業をしていても手狭に感じるSIGNの工場で、写真茶話会でも広さの関係で定員7名としているのに、10人が同時にスツールを作るってのはもうアクロバットだった。
大学の担当の先生が手伝いに来てくださったのでなんとか任せるところは任せて、また少しずつ進み具合がずれていたのでそれを利用して道具を回したり。あ、そうだ、待ち時間にモコが学生の相手をしてくれたり。
学校での授業時間よりずっと長かったのにあっという間に終わってしまった。
できあがったものを並べると、共通する縛りとしての材料の制限はあれど、どれとして同じものがなく、この授業を計画した時に想像していた景色がそこにあった。
でもまだ終わりじゃない。
残す授業はあと一回。みんなで仕上げ塗装をして合評をするつもり。この合評も計画の中で描いていた最終目標なのだ。
過去2年、今までこの授業では最終日までいっぱいいっぱい製作にかかってしまい、合評がなかった。と言ってもみんなで同じものを作っていたのでする必要もなかったのだが。
今回はそれがあってこそ、これが授業であって木工教室ではなく、僕がかかわる意味が彼等に伝わるのだと思う。
サーバーの移転ができました
2012 年 1 月 21 日 by SIGN
いろいろ問題のあったサーバーからやっと移転ができました。
見た目はほぼ変わっていませんが、システムとしてはかなりバージョンアップしました。
ドメインも無事移管完了。
メールもこれでちゃんと届くはずです。
昨年末からメールを送ったのに返事がないと心配されていた方々へ、申し訳ありませんでした。よろしければもう一度送ってください。
僕自身このホームページは気に入っていて、不具合が生じてあらためてこれらの記録は財産であったと感じました。
ほかの家具屋さんのブログではあり得ない、迷いや苦悩を書き綴った製作日誌でいったい商売のためのサイトなのかさえ判然としないものではありますが、僕としては木工家としてその後どのように生きたのかを伝えるためのSIGNなのです。
仕事は仕事としてちゃんとやってます。しかしサイト運営はそれを題材とした表現、伝達手段だと思っています。
いつも覗きに来てくださっている方々、これからも気長におつきあいをお願いします。
この物語の結末はハッピーエンドにするつもりですから。
SIGN 湯浅則夫