2016RR展の展示作品が仕上がってきた。
実際の大きさに引き伸ばしたプリントは、作品研究のときの小さなプリントとは違って迫力が増す。
こうしてテーブルに並べているだけでも、今回の写真展の手応えを感じる。いいかも。
いや、それどころじゃない。今回のテーマについて「写真を楽しむのではなく…」とうたっているように、ただ楽しんでしまった結果ではない作品になってきている。
今の写真表現の世界を見渡してみても、内容的にはかなりレベルの高い写真展であるように思う。
しかしそうなった理由としては、写真茶話会というアマチュア向けの写真講座に偶然集まった人たちが、ただ日々撮りためたものでしかなく、それはまさに予測不可能な偶然だったのかもしれない。そこに原石を見出し、削り出していくのが僕の作業だった。
そしてそれらは一つのギャラリーでの展覧会として、ひとつの作品になって完成するという、このドキドキは今このレイアウトを考える作業の楽しみとも言える。
編み上げてみせる、写真を楽しませるために。