最後のSIGNの木工教室
2012 年 2 月 9 日 by SIGN
今日からスタートした木工教室。マンツーマンの木工教室は去年から受け付けてはいないが、今日来た人はそれを決める以前に申し込みのあった人だった。
作るものはミシンの作業机。
前半、図面から木取り表を作成してもらい、一部製材までしてもらった。
初心者に木工機械を触ってもらうのはこちらも緊張する。
自分が何度も怪我をしているだけに。
本職の作り方で家具を作るということをどのように想像されていたかわからない。
当然、やったことのない人には簡単にできそうに思えるんだろうな。
図面を書く段階ではいろいろ欲は言い放題だけど、実際に仕入れた状態の材木からたった4本、脚の角材を製材するだけでも様々な工程があり、高い精度を求められ、危険と想像以上の労力を必要とする。
ライン生産ではない。一点だけ作るという非効率をあえてすることに価値を感じられなければオーダーメイドの意味はない。
量産品より理に適ったデザインでなくてはならず、また挑戦もなくてはならない。
さらに自分の考えた家具に出会えるのは完成した時が初めてで、納品すれば目の前から消えてしまう。
よくまあそんな仕事を続けてきたもんだと思う。
そんなことをたった一人に伝えるための木工教室はもういらないと思ったのだ。