あの子がもう受験だって
2010 年 9 月 29 日 by SIGN
開業して間もない頃に作らせていただいた、デスクとチェアの修理を依頼された。
脚部に自然木を使ったもので、うちとしてはちょっと珍しい仕事だった。
年月を経て木が痩せ、接合部がゆるんできたのだ。ほぞの方を先に作り、乾燥させてから組み上げたつもりだったが足りなかったみたいだ。
2台作ったもう一台のほうはまだしっかりしていたので、使った材によって縮み方が違うのだろうか。
こうして修理に返ってくると研究してみたくなるけど、今はおいておこう。
接着剤と紙テープでほぞを太らせて乾燥中。
ビスでの補強はしない。それはこれを作った時に重要なポイントだったから。
数年使われた天板の、傷や落書きがなんだかうれしい。よく肘をつく手前のあたりが、自然に艶が出ていたり。
この仕事、自分が作ったもののその後を見る楽しみもあるんだな。