ボロいままじゃ走らん
2015 年 12 月 21 日 by SIGN
やっと普通に走れるようになったベスパ。次は外側に手を入れていこうと、まずはブラックボックスになっていたシートを張り替えることにした。
現状怪しげなシートカバーが掛けてあり、今までの整備でシートを開け閉めしたり外したりするたびに、中から錆の塊やシートの切れ端がばらばらと出てきていた。
何かあるとは感じつつ、怖くてこれを外す気になれなかった。それよりもまずは走るようにすること。ボディーに関してもかなり劣化していて、どこまでやるかはこのベスパが走れるのかどうかがポイントで、それがはっきりするまでは見た目を気にしている場合ではなかった。
このボロいところが渋い、という意見もあったが、そのまま乗るだけではこの車体自体の寿命を早めるだけかもしれない。ボディーの朽ちかけた部分、塗装が残っているところも粉が吹いているし、メッキは曇って、アルミパーツはガサガサ。そしてシートはカバーにすでに穴が空いていてそこからどんどん朽ちていくのは目に見えている。
古くてもボロくても大事に乗ってる感を出していきたい。これはmotoSIGNのポリシーでもある。
ここだけ新しくなると違和感あるかな、とも思ったけど、乗ってるうちに馴染んでくるはず。やっぱり気持ちいいシートで走りたい。張り替えよう。
と、カバーを外した。
裾をめくってまず目に入ったのがシートベルトの留め具。うわー
シートは張り替えるにしてもこれは流用するつもりだったのに。これじゃ使えない。ていうかこれ外せるの?
錆びてる上に前オーナーがプラスドライバーでグリグリして頭潰れてるし。
両方こんな感じで、張り替えにはまずこれを外さなければならないしなあ。
で、なんじゃこりゃー!
カバーの下はビニールレザーはほとんどなくなり、ウレタンも痩せていてところどころ凹んでいて、なんというか、こんな状態でカバーかけてるだけって、お前。あちこちのボロさもそうだけど、かわいそうに。
今までの事とさらにこれで心折れそうになりつつ、しかしここまで来たらやるのだ。
さっきのシートベルトの留め具をCRCぶっかけながらロッキング(バイス)プライヤーで掴んで回し、バラバラ崩れながらもなんとか外すことはできた。
今まであまり活躍する場面がなかったロッキングプライヤーがこんなに頼もしく思ったことはない。ありがとうロッキングプライヤー。
…なんだか凄まじい話になってきましたね(笑)。
ほんまに。これ他の人のとこに行ってたらどうなってたんでしょうね。