SIGNはちんゆいを応援します
2015 年 5 月 17 日 by SIGN
大和郡山市で毎年開催されている「ちんゆいそだてぐさ」に行ってきた。純粋に工芸を志す人たちを応援するイベントで、そこには技を極めようという志があり、その道で生きていきたいという想いがある。
150ブースもの出店者は全国から集まった作家たちで、若手が多く、しかしそれぞれがその作品で個展を開けるほどの腕の持ち主でもある。
「ちんゆい」とは金魚のことで、「そだてぐさ」とはそれを育てていく環境を意味する。金魚の養殖で有名な大和郡山市にちなんだ、主催者の想いをこめたネーミングなのだ。
今年で3回目をむかえるこのイベントに初めて行くことになったのは、今年の卒業生の一人が新人作家のカテゴリーで出店するということ、僕と同期で指導員免許を取った表具屋さんがスタッフをしていること、家具仲間の友人の奥さんがワークショップで出店していること、また以前からの知り合いがガラス工芸家であるこのイベントの主催者の教室に通う受講生であることや、またまたその教室に今の訓練生の一人が通っていることなど、僕を取り巻くいろんな方向からつながりが生まれ、あとは僕が足を運びその主催者の方とお会いするだけとなったからだった。
なぜなら話を聞けば聞くほどその趣旨は、かつて僕が現役であった頃に思い描いていたことそのものだったのだ。しっかりとものづくりの技を見据え、安売りのために質を落とさず、伝統工芸を軽んじず、適正の価格で販売できる客層を呼ぶこと。そして若手を育てるということは、今の僕の職業にも通じるところ。主催者の方と話して印象的な言葉があった。「手作りと手仕事とは違う」
いろんなイベントがある中に、関西にはなかったこのスタイルはきっと正しい方向を向いている。まだまだ十分な売り上げがあるほどにはなっていないかもしれないが、とにかく続けていってほしい。
帰ってから少しバイクの方も作業を進めた。
フロントフォークを分解し、洗浄。
そこで見つかったのがオイル漏れの原因と思われるインナーチューブの縦傷。多分錆びたオイルシールのストッパーリングの腐食が欠けて挟まっていたのではと思う。
この縦傷を磨いてはたして改善するのか。インナーチューブ交換か、いや、やれるところまでやってみようと思う。