昨日と打って変わって今日は暖かく、一日いい天気だった。この季節のこんな日を逃すときっと後悔する。ガレージライドの村田君も一年で一番いい日はこんな日のことだと言っていた。
朝から昨日用意しておいた材を製材する。材はウォールナット。天板はガラスなので木部はフレームのみなのだが、高さの可変機能やら特殊な形をしているので意外とたくさん使用する。作業前にもう一度確認すると、見落としていた部材があり、木取りの関係上昨日用意した量のほぼ倍が必要だと分かった。作業台をほとんど埋め尽くすほどの量だったが、厚みや長さに製材すると結局はこんなもの。切り落としたり削ったりして捨てる部分が多いからだ。最近のウォールナットは白太や節が多く、どうしても逃げられない部分を除けばある程度は切り捨ててしまう。もったいないけどやはりウォールナットというイメージがあるから仕方ない。木工仲間の話ではこれにウォールナット色を着色して全部あの色に染めてしまうこともあるという。独特の経年変化は楽しめなくなってしまうが、ずっとあの色を楽しみたい人にはいいかもね。僕はむしろウォールナットはオレンジ色に変色したヴィンテージが好きだから着色はしない。白太と赤身が同じ色になるまで使ってほしいと思う。
日が高くなるほどに暖かさが増していく。空も晴れている。とりあえず昼飯を作って食べる。テレビを見る。ニュースで春闘でベースアップがどうとか…
だめだ、行く。
春の空気を吸い込みながらパリダカは走る。
腐っていたエアクリのエレメントを外してあるから気持ち、たくさん吸っているように感じる。
キャブのセッティングは良好。ゴリゴリ感はまだあるけど元気元気。
夏までこの濃さでいくか。
3時間ほど走って、帰りにガレージライドの前を通ったら水曜定休のはずが開いていた。いつものスマイルで村田君は出てきたがちょっと疲れている様子。忙しいみたい、まあ早々に退散しよう。
だけどちょっと気になってたSRを見せてもらった。委託販売の車両らしい。83年型のキャストホイールだ。若干プルバックのハンドルや吸排気系のカスタムをしてあり、それなりにヤレている。「ケッチン」に出てくるSRを意識してる?村田君の話ではエンジンは快調だとか。でもちょっとお高い検付き29.8万円。
35年の歴史があるSRの中でも僕が好きな年式は78年からこの83年までで、それ以降はだんだんきれいになっていって、そのまま乗るのも恥ずかしいしカスタムするのももったいないみたいな変なオーラを放ち始める。
いいバイクなのに、新車は初心者が憧れで買って使いこなせず売られて、また売られていくうちにヤレて変なカスタムされてぼろぼろになったやつをまたベース車を探す人に買われて。意外と大事にきれいにカスタムしながらSR乗ってる人ってあまり見ない。こんなに専門雑誌とかでネタになり続けているバイクも少ないだろうに、ショップとかもいっぱいあるのにあんまり走ってないような。
誰もが一度は乗りたいバイクであり、日本のバイク史の中でも特別な存在でありながら、今となっては過去形な感じがしてしまうSR。
振り返ってみるとなんだか面白そうな気がしてきた。一台ボロいのを買って少しずつカスタムしていくのもいいかもね。