初めての経験だった。知り合いの小学校の先生からの依頼で、神戸にある通級教室の子どもたちに特別な授業としていつもの木工教室をしてきた。
この通級教室とは幼稚園から中学生まで、集団行動が苦手であったり通常のクラスになじめない子どもたちが通う教室である。その理由は発達障害と認められているケースもあったり、子どもが抱える様々な問題が原因であったりする。
それは公立の小学校の中に校舎があり、担当の先生が数人で運営されていて、子どもたちは保護者に連れられて週一回くらいのペースでそこに来る。そこでの授業は算数や国語という教科に限らず、その子にとって必要な経験と取り組みが配慮されたワークが行われている。
特に集団において行動するのが苦手な子どもたちなので、普段は先生と教室で二人きりの授業を静かに行われているようで、今回のようなみんなで木工教室というスタイルにはついて来れない子もいるかもしれない、と覚悟はしていた。
集まったのは小学1年生から中学生までの10名。保護者の方も入っていただき、木工教室はスタートした。
簡単な自己紹介から作業の説明をしていく中で、いつものように話を進めてはいけないと気付く。いつもと違う緊張感、不安げな表情の子もいたり、また教室に入ってきてからずっとしゃべりっぱなしの子もいた。
授業が始まる前に中学生の担当の先生から、大工になりたい子がいると聞かされていて、その子がすごく楽しみにしていると言われていたので、木の話をしようと色々考えてはいたものの、そういった空気の中では長々と話をするのは不適当と感じられ、早々に作業に入ることにした。
作業の説明の時にもしゃべりっぱなしの子にずっと話しかけられ、その受け答え自体は僕としては楽しかったのだが、他の子を待たせるわけにもいかず、それも短めに切り上げて作業に入った。
みんな最初の走り出しはゆっくりだったが、次第に自分の作業に集中していく感じは心地よい。周りの様子に敏感な子どもたちではあるが、それらが気にならなくなるほど自分の作品に集中できれば、その集中力はすばらしいものがあった。
緻密に作り込む子、最初は何を作ってるのか分からなかったのに計画に基づき最終的には大作を仕上げた子、自分の世界を描く子、思いのままに造形する子など、今まで経験した小学生とは違いそれぞれの方向性がはっきりと現れ、しかもその純粋さは明らかだった。
集団に居ても他と混じらない。それはある時はマイナス要因と捉えられるかもしれない。しかしこれを見よ。2時間という制限時間内にみんなが完成度の高い作品を完成させ、楽しみながら集中し、いつもは見せない造形力に親たち大人たちを驚かせ、達成感と満足感で自分の作品を大事そうに抱えて持ち帰る姿を。
しゃべり続けていた子には「のりおせんせーい」と何度もご指名がかかり、一対一ならとことんおしゃべりもでき、やっぱり!僕自身も楽しかったのだ。
よかったですね。
神戸まで行かれたかいもあろうと出来栄えからも感じ取れます。
はい、やってよかったです。
もしできることなら、職業訓練校も彼等のために。
でしゃばるとたたかれますかね。
でも習いに来なくてもできる奴らを相手にしても、良くなるのは生徒のレベルと学校の評判。技術は生きる希望として伝えたい。きれいごとでしょうか。
やって良かったこと
そしてやりたい事があることじたいが、素晴らしいです。
多少、経験からあのパーツを作る苦労をいとわぬ姿勢には
「真似は出来ないなー」って感服しております。
そして色んな意味でもそれを実現できる形を整えらればいいですね。
もちろんみんな同じじゃなくてもいいけど、
ある程度の精神状態、体力状態、経済状況や
モチベーションのあがる環境を得れるってことも、
スキルの一つかもと思ったりしている今日この頃
また、よい機会が備えられるといいですね。(偉そうですみません)
神戸まで来ていただき、ほんとうにありがとうございました。
流木や、豊富なパーツをそろえて頂き、そういったSIGNさんの準備があればこそ、あの子たちの集中を引き出し、満足げな笑顔を生んだと思います。
今日は、同僚に「楽しい時間をありがとうございました。すてきな方でしたね。」と声をかけられました。
嬉しくなって感謝を込め「ああ見えて、むっちゃへんこなんですよ。」と、さらに賛辞を付け加えときました。
先ほども仮写真集をめくり、う~と鍼を効かしていただきました。
こちらもほんとうにありがとうござました。
電気屋さん
あのパーツをただで作れるか、というところで誰にも真似できないだろうという自負が当初ありました。やれるものならやってみろと。でも今はできる人は真似てほしいと思ってます。
銀じ郎さん
そんなフォローいらないんじゃないですかー。
そういうことなら、なんべんでも今回の写真集見直して下さい!
また行けたらいいですね。ほんとになんとかならんかな〜
それぞれにちょっと真似出来ないことをやってると思いますよ。
そういういい意味での自負は絶対大事です。
誰にも文句など言わせない現場での実績を積み上げ、子どもたちの顔を輝かせ、親御さんを安心させてあげましょう。
いつもながら、good Jobです。
あ、覚えておられたら、パズルもよろしく。
Saltさん
ありがとうございます。でも最近は自負はあまりありません。それも取り去られる傾向にあります。
パズル忘れてないですよ。ちょっと考えていることがあります。
また報告します。