いつやるのか、いつでも
2014 年 1 月 27 日 by SIGN
気温が低いと塗料はなかなか乾燥してくれないのだが、それに加えて冷えた木は塗料を吸う力も弱い気がする。
予定では着色一回塗りで終了だったが、今朝までその乾燥を待って2回目を塗ることにした。
同じ材、同じ仕上げで同じものを夏と冬に作ることになり、期せずしてそんな比較をすることとなった。
気温が高くても湿度が高いと乾きが遅く、湿度が高いと材の膨張という弊害もある。
気温が低くても高くてもその反対の季節で木が暴れ、まさに冬に眠ろうとし夏に勢いを増すのはこんな材木に加工された木であっても同じなんだと感じさせられる。だとすればまったく、家具を作るに適した季節はいつなのか。環境とはどんなものか。
その答えは先人たちにあった。家具を作るのに適した環境や設備の選択はもちろん、加工する前の材木の保管管理を徹底することである。木工家の仕事の中には本来自分が用いる材の管理というものが含まれていなければならない。しかし実際はそんな時間や財力や相当の広さの敷地を持つ自営の木工家は少なく、そんなに恵まれた環境があれば今なら別の選択肢もあるだろう。
僕のような木工家は、材木の加工業者や材木屋さんにある程度信頼をおくことと、そんな木に従うことも知らないといけない。
テレビラックの納品は水曜日になった。