昼食は針テラスでじんわり
2013 年 11 月 23 日 by SIGN
天理市にある小学校で三年生に木工教室をするため、ゲストティーチャーとして招かれた。
毎年呼んでくださる知り合いの先生のクラスで、以前からその子どもたちの様子を聞かされていた。
それは、とても大変だということ。
教室に入らなかったり授業に集中できない子が、特に男子に多く、毎日起こるいくつかのエピソードも聞いていた。
今回ばかりは頼まれてほいほいというわけにはいかなさそうで、当日から一週間前の電話では二つ返事で承諾したものの、いやもしかしたらいつかくるだろうなとは思っていたものの、心の準備をしたほうがいいのか、その場で素直に反応すべきなのかを正直迷っていた。
結局僕が考えた結論は、子どもに対してはエネルギーのやり取りであって、こちらが出し惜しみしたり拒んだりすれば必ずその反応が返ってくるだろうし、初対面で技術のない教師ともいえないものが何かあった時に取り繕えるはずもない。だから、アクセル開け気味でトラクションかけていこうと思った。
なぜこんなことをしなければならないのか、という問いに対する答えさえ用意していた。
何度かこの学校で木工教室をさせていただいているが、多分それらを踏まえてのワークショップの改良点は彼等のためにあったのかもしれない。
結果は…
本当に担任の先生にはこんなこと言うのは申し訳ないんだけど、すごく楽しかった。
二コマ取っていただいた時間中、先生はひやひやするところもあったのだろうと思う。普段の授業とは全然条件が違うので集中できて当たり前だし、一度きりの先生なんて立場もずるいと思う。だけど、ほんとに楽しかった。
ちゃんと話も聞いてくれたし、作業のデモンストレーションものり出して見てくれたし、それにツッコミも入れてくれたし、質問もいっぱいしてくれたからたくさんしゃべった。
作品もさすが幼児と違ってスケールが大きくてまた緻密なものがあり、集中できない子たちが協力して合作を作っていたり。みんなそれぞれアイデアがあって面白かった。
徘徊していて途中から図工室に入ってきた子が結局みんなが教室に戻ってからも、僕が作品の写真を撮ったり片づけ終わる一番最後まで図工室にいて、僕が帰りに校長室で校長先生とお話しているところをのぞきに来たり、その子と一緒に最後までやってたちょっと内向的な子が帰り際に玄関まで一人で見送りに来てくれて、「ありがとうございました」って言ってくれたのだ。
そんな短時間で何言ってやがるって。そんなもんじゃないぜって言われるのはわかっているけど、でも言いたい。みんなと会えてよかったなあ。
その授業の後、材料を積んだまま長野へ向かった。
妹が出産のために里帰りしているので様子を見に。
その日あったことを話し、やってみようということになり、大人の木工教室をしてみた。
妹の動物もかわいいが、じじばばもなかなかやるではないか。
すごいですね…。
どんな説明なのでしょう…木を見せ、ただ作ってごらんでは、こうはいかないですね…。
私なら、どんなものを作ろうか…。
銀じ郎さん
ほとんどそんな感じなんですよ。あとはなりゆきで。だから子どもたちはすごいと思うんです。
まあ細工がしてあるのは材料のほうで…そのへんは少しずつ改良している点です。
銀じ郎さんも子どもたちと一緒にやってみればわかると思います。