前日、午前中に用事があり午後から会場に向かうとほとんど準備ができていた。
仲間たちはすでに朝から集まり作業をしていたようだった。なんとなく申し訳ない。
当日の天気は一週間前から雨の予報が出ていた。いつか変わらないかとずっと見ていたが、天気図の様子からはどうにも前線があってそれは避けられないようだった。
めちゃくちゃな雨が降らない限り必ず開催する。それはみんな共通の思いだったと思う。師匠の永田さんをはじめほとんどの参加者は本業を持ち、イベントだけで食っている者はなく、これのために割いた時間や労力を思うとやらないわけにはいかなかった。むしろ「やってしまいたい」という気持ちもどこかにあったのではないか。
プロップスフェスティバルも9回目をむかえ、永田さんが以前話していた10回目でひと区切りにする、ということからも今年はつまりラス前だということ。ものを売ることよりも自分達が楽しむためにやっているイベントだからこそ、残りの2回を存分に楽しみたい。
そんなプライベート感満載のイベントだから、意外なところにものすごく力が入っていたりする。
今回のライブステージは雨対策として初の屋根付きで、大工をしているメンバーの腕の見せ所だった。
なんだか野外フェスっぽい雰囲気が出てきて気分が盛り上がる。
当日は朝から小雨が降り始め、時折やむこともあったが弱い雨がほぼ一日降っていた。
会場中央にタープを張り、雨の中でのライブ。今回アコースティックピアノもあってライブの内容も充実していた。
ステージわきでPAもしながらMCをつとめた僕も、店番するよりそっちのほうが楽しくて、ほとんどステージのそばにいた。
おかげで売り上げは出店料と飯代くらいにしかならなかったけど。
マイクを通した僕の声が「ええ声」だと、知らない人にも声をかけられ喜んでいいのやら。昔マイクを使って授業をしていたのでなんとなくその癖が出ているのかもしれないな。そうか、声やしゃべりで稼いでた時期もあったんだなあ。
ライブでちょっとうれしかったのが、今回永田さんの実の息子たちが仲間を引き連れてバンドで出演したことだった。
やっぱり9年も経つと成長するもので、彼等ももう20代後半でいろいろ社会に揉まれていたりして、また音楽のほうもちょっと上手くなってて面白かった。荒削りなロックに僕もステージわきでノリノリだった。
このイベントの初期の頃、いろんなつてでゲストを呼んでライブをやりながら「いつか身内だけで全部できたらいいね」と話していたのだ。スタッフが楽しむためにやってるイベントなんだから、ステージに立つ楽しみも自分達で味わえればもっと楽しいはずと。
なんだかそれが叶ったようでうれしかった。
二日目は朝の曇りから次第に晴れていき、昼頃には快晴、そしてまた曇りはじめ昼過ぎにまた強く降りだした。
その降り始めがちょうど「永田ファミリーバンド」の最後の曲で、師匠の永田さんも飛び入りでマイクに向かい一緒に歌っていた時だった。会場はまさに雨の野外ロックフェスの様相で、出演者と僕はそれでかなり盛り上がっていたのだが、お客さんたちはみるみるステージ前から出店ブースの屋根の下に避難していった。
そして曲終わりで晴れた時にはずしたタープをまた急いで張る。
「この光景を忘れることはないでしょう」と歌った後のあいさつで語る永田さんの想いは、なんだかこの9年を振り返っているようにも聞こえた。
Uribossaさんも楽屋でプロップスの話をされてまいsた。どうしてるかなと気になってました。雨もまたいい演出になったようですね。MCはなかなか達者だなと思っていつも聴いてます。少なくとも、私よりずっとむいてます。
Saltさんと比較しないで下さい。
内容はワンパターンだし時事ネタにも弱いし、声としゃべり方でもってるようなもんですから。
それよりS&U再開おめでとうございます。ステージ用の椅子にやっととりかかりたいと思います。まずは試作してみますのでまた見て下さい。