向かわされる吸引力、予感
2013 年 7 月 19 日 by SIGN
下の箱ができ、ガラス扉やキャスターを仮付けしてみる。
木製の家具にこういった異質な部品を取り付けると途端に知的な感じに見えるのはなぜだろう。
素材を複合的に用いることなど今に始まったことではなく、金属やガラス、布や革も木と合わせることなど当然で、それを云々言うこと自体感覚としては古い。
単質素材の美しさ、それもある。SIGNの家具のほとんどが木製であることはそういった意味もあり、また長く使ううちに劣化する部品を交換しなければならないことに疑問を感じるからだ。
しかしこうしてみると確かに木とガラスの相性はよく、いやいやそんなこと当たり前で、それを常識的な感覚で欲するお客さんのほうがセンスがいいと言うようなものだ。
自分が何かにこだわっているのか、それとも無知なだけか。目の前にある自分が作った家具は確かにかっこいい。
いつまでもあるものより、いつか壊れる一面を含むほうが魅力的なのかな。
と思っていたら!割ってしまったー
片側のガラス扉を固定する際にガラスを挟む金物を締め過ぎたみたいで、ぴしっとヒビが。ああ
意気消沈しながら米田さんに電話する。もう一枚ガラスをお願いした。
こんなとこでいらぬ出費を。アホか。
とにかくまた部品を外し、背板を取り付けてみる。
塗装する時はある程度分解し、パーツごとに塗るつもり。
「いつか壊れる一面を含むほうが魅力的」
なるほど、壊れそうなモノの魅力は確かにありますね。
ただ「いつやるか、今じゃないでしょ!」で、あってほしいもの。
つい、緩むんじゃないかと不安になって増し締めして、、、、わかる、わかりますよ。
「ガタが来たら少しだけ締めこんでください」と
先方様にメンテはお願いでしょうか。
予算があるなら強化ガラスを注文か次回はアクリル板も工房加工出来るから、お客さんとの打ち合わせ時の選択肢の一つに置いておくとイイですよ(質感はやっぱガラスが上ですが仕上げてみると意外といいですよ)。
ネットで意外と安いし、最近はサッシを割っても、切るにいいサイズのガラスが無い時はアクリルをはめ込んじゃいます。
ガラスにはない当たりの柔らかさと断熱性能があります。
もうね、がっくりきました。このガラス、断面や面取りしたところも磨いてキラキラに仕上げてもらってたのでそこそこいいお値段。その傷も小さいだけに。
お客さんには交換の際にアクリルもお勧めしておきます。
こだわりはこだわりなんでしょうか、家具の脚の裏にフェルトを貼るのすらいやなんですよね。
それって裸が一番いいって言ってる人と同じでしょうか。
ガックリしたでしょう、ホント
エデンの時の様に裸で生活できればいいですね。
私にも拘りが沢山あります。
大きい事(?)では、借金(ローン)はしないとか
小さいことでは、車検のあるバイクは持っても一台とか
でも、こだわりを捨ててみると、新規に開拓できる自分の原野が見えたりするのであえて「禁」を犯してみたりすることもあります。
拘りを持たないことも、一つのこだわり?かもしれません。
借金しないで車検のないバイクに乗る。多分僕もそれが分相応なんでしょうけど。
そうしますかね。
この記事を見てお客さんがガラスについて心配されてました。
作業上のミスで、大丈夫ですよと言っておきました。