ほぞとほぞ穴の加工をし側面の組み立てをした。少し進んだような気がするが、ここからディテールの作り込みをしていくのでまだ序盤だ。
この側面の框組がシンプルな原案からアレンジされた部分で、今回のデザイン上の見どころとなる。シンプルな中にも造形を入れたいと思う。それが価値だと思う。
こないだ小学校で木工教室をさせていただいた時に、僕が子どもたちに伝えたかったことは「ものの価値」についてだった。
何かと比較される性能などなく、何に使うのか用途もなく、ただそれに対する愛着だけしかないものを作るワークショップ。
作業は単純で時間がかかる。形はゆっくりと変わっていき、手触りも削れば削るほど良くなっていく。こんなささやかなものが完成した時には宝物のように思える。
形を作ることにこだわることは、そのように愛されるものを作りたいという欲求から。
機能性にこだわった高性能な家具、さらに値段も安いという今の流れからすると逆行するやり方である。
しかしその価値の基準を「愛され長く使われる」ことにおいた場合、はたして多機能や耐久性よりももっと重要なことがあるのではないか。
高性能やコストパフォーマンスを追い求めれば次々に新しいものを生み出さねばならず、使う人はそれを追うように消費し続けなければらない。「価値のあるもの」とは何だろう。
僕自身が作り手でありながらそれを求める人間として、ずっと考えていることなのだ。
たどりついたその一つの答えが「愛されるものを作りたい」だった。
僕が作るものは愛されたい。だから時間をかけて削るのだ。
今日 朝早く店にいって SIGNさんに作ってもらったカウンター
にすわって仕事をしていたら 店の前に鶴がおりてきてじっと こちらをみているんです。なぜ こんな 田原本の駅前に鶴が と思ったのですが カウンターといすをじっとみていて 飛び立っていきました。
まるで 日本昔ばなしのような
このカウンターといすは 宝です。
それは不思議なお話ですね。
もしかしたら捕まえると甘いお菓子に変わったかもしれませんね。