どんな仕事がしたいですか
2012 年 12 月 6 日 by SIGN
昨日、田原本の写真館へ最終の打ち合わせに呼ばれて行った。話はほぼ確認だけで、追加でその後作りたいものなどをお聞きした。
打ち合わせと称してお茶とお菓子と雑談で長居してしまい、いったい何をしに行っているのやら。でもこういったお客さんとの関係こそが今までSIGNを支えてきたものであり、数あるオーダーメイド家具屋の中でSIGNを選んでくださる理由にもなっている。
言葉にも数字にも言い直しがたいそんなことは価値として宣伝しにくく、出会いとお客さんの直感的な理解に頼るしかなくて、僕という存在を通り越してただ物が欲しいだけの人にはめんどくさいだけで、それならこちらもただ物を作って売るだけでオーダーメイドなんて辞めようかとも何度も考えたけれど、結局またこうして出会ったお客さんとの関係を生み出し続けている。その仕事の間だけの限定された関係ではあるけれど。
まるで出会わなくてはいけない人との出会いを探し求めるように。
なんだそれは、商売じゃないじゃないか。
そして今日はそんな商売じゃないSIGNの仕事のひとつ(一応宣伝はしているんだけど)、出張木工教室の打ち合わせにも行ってきた。
去年木工教室をさせていただいた、「教室のご案内」でも紹介している小学校からまた今年も依頼がきたのだ。
5年生の2クラスで授業をすることになった。さてどんな授業をしようかな。
5年生の担任の先生は去年とは別の方で、話を聞いて多分同じ内容でとお考えなんだろうけど、授業オタクとしては素材やスタイルは同じでもコンセプトに変化を付けて結果を変えてみたいという、自己満足とも言われかねない欲求が。
たった一日でも、それもたったひとつの授業であっても小学校の先生ができるチャンスは家具屋にとっては稀なことだ。
担任の先生が子どもたちとずっと一緒にいて関係を築き、導いてこられたご苦労があることは分かっている。それに比べれば瞬きするほどの短時間であり、無責任な関係でもある。でもそれだけにその役割もあるんだと思う。
瞬間的に輝いて消えても余韻を残すような花火を、またあの小学校で打ち上げてこようと思う。
よし、材料の準備だ、と端材を掘り起こしてみたら意外と少なかった。わ、これ作り足さなきゃ。授業来週だぞ、おい。