形を考える人も泣くのか
2011 年 7 月 27 日 by SIGN
2ヶ月の間にいくつかの仕事をこなしていた。
ここにそれらをアップすべきか、それとも消滅していた痕跡として空白にしておくのもいいかと思う。
その結論は先送りにして、今やっている仕事は以前作ったことがあった「母子家庭のための募金箱」だ。
とある製薬会社がクライアントで、東京のデザイン事務所からの仕事だった。
前に作ったやつが好評で、また追加で注文があったのが年の始め頃。そしてあの震災の後納期が8月に延期され、最初2台の注文だったのが先日1台に減らされた。
ウォルナットの5ミリ厚の板を写真のように曲げて作るという特殊な作り方で、曲げ木職人かギター職人に頼めばいいものを、あちこちで断られて巡り巡って僕のところに転がり込んできた仕事だった。
なかなか泣ける仕事。
こうして少しずつ曲げては固めてを繰り返し、輪っかを作った後削りこんでいくという凝った作りになる。
デザイナーはどんな人なんだろう。
「母子家庭のため」に僕に作らせる意味まで考えているんだろうか。