初心者忘れるべからず、なのか
2011 年 2 月 21 日 by SIGN
職業訓練校で木工を習った時に、仕上げの鉋がけをする前に濡らしたウエスで水拭きをするようにと指導を受けた。
プレナーや荒削りの際に切断されずに押さえつけられただけの繊維を、水を含ませることで起き上がらせ、それを仕上げで削り取るために。
今でもテーブルの天板には必ずこれをやる。
なんなら仕上げのサンディングの前にもやらないと気持ち悪い。
オイルフィニッシュは結局木に水がしみ込んでしまうし、その時その寝てたやつが起きだしてくるとどうしようもない跡が残ったりする。そんな失敗も何度かあった。
今では塗装の仕方でカバーする方法も知っているし、塗装前の状態で水に濡らす方が逆に心配な気もするが、反らないかな、接着はがれないかな、とかドキドキしながら結局やっている。そのほうが仕上がりがきれいだと信じて。
こういうのって他にも探せば色々あるような気がする。
教えられた通りに今でも言い付けを守っていることって。
前の仕事を辞めて、木工はまったくのゼロからだった。基礎は訓練校で一年勉強してこいと師匠に言われ何のためらいもなく入学したのだが、とにかく触れるものもやることも初めてのことばかり。しかしそこでの一年という限られた時間の中には疑問を持ったり悩んでいる暇はなく、とにかく残らず体に取り入れて、何を後で使うのか捨てるのかの判断は実際に自分で始めてみないとわからないことだった。
だが初めてだからこそ貪欲に吸収し疑いもなく覚えたことは、その後その仕組みが分かったとしても、体にしみついて習慣づいてしまうのだろうか。
僕は子どもの頃、父親に躾で唯一言われたことが、「出されたものは残さず食べろ」だったので、どんなに苦しくてもいまだにそれは守っている。
同じことをうちの父にも躾られました。今もほとんど何でも食べられます。いや、健康上食べたくないものは逆に増えたか・・・。
僕の場合量に関してですね。皿の上にあるものをすべてなくすことに燃えてしまいます。
時々「無理に全部食べなくていいよ、残してもいいよ」なんて言われると、なんて非常識なとその人を疑ってしまいます。
でも僕も健康上食べ過ぎに注意な歳になりました。
そういえばもうひとつ父親に教えられてずっとしていることがありました。「鍋は裏から洗え」です。
いまだにその理屈は分からないんですが、汚れた鍋は先に裏(外側)から洗うと、洗剤がなくても水だけで内側の汚れが落ちるというのです。
さすがに頑固な汚れは洗剤を使いますが、それでも裏から洗った方が落ちやすい気がします。これって思い込み?
ナイトスクープやでんじろう先生に質問してみたいですね。
僕はラーメンを作った後の鍋は必ず裏から洗います。