杉ベンチ発送待ち展示中
2011 年 2 月 8 日 by SIGN
杉の子ども用ベンチも完成し、今ワックスの乾燥中。
この手触りは杉独特のものだ。
普通杉というのは荒く使われたり、木目の通ったものは建具や調理器具類に用いられたりするが、こんなふうに番手の細かいペーパーで磨かれオイルとワックスで仕上げたものに触れる機会というのはあまりないだろうと思う。
木製品における杉材の地位を低くしているのは、ひとつは塗装法によるものかもしれない。もともと柔らかい材質なので、それを補うためかラッカーやウレタンなど硬い塗膜ができるもを分厚く塗ってある木工品をよく見かける。しかしそれによって、てかてか光り、質感が失われ、柔らかいものに硬い皮膜があるため割れやすく、割れればそこから水が入り変色し腐ったりする。
そんな家具誰も使いたくはないだろう。
杉は傷がつくもの、色が変わっていくものということを認めて使うなら、他の材にはない温かみや、懐かしい香りや、シルクのような手触りや、使い込むほどに擦れて変形し艶が出てくるのを自分の一生の内に楽しむことができる。
最初の傷や汚れは気になるけど、それが積み重なっていくうちに風格に変わる。
いいねえ杉、杉の家具マジでかんがえよ。