この仕事が始まってからマホガニーの事ばかり書いているようだけど、一工程進む毎に発見があるから今日も書いておこうと思う。
結局丸一日かかってしまった着色塗装。その作業から感じたマホガニーの塗装に対する性能のよさにまた感心してしまった。
単純に言うと、すこぶる色のノリがいいのだ。そしてコントローラブル。
今回の塗装のために調節した色ではあったが、その塗り方によって発色も光沢もコントロールがしやすく、ムラもほとんど出ない。
こんなこともマホガニーが木工家に愛されてきた理由の一つかもしれない。
天然の色が一番いいのは間違いないけど、こんなに性能がいいと着色もしたくなるよな。それが着色されたマホガニーの木工品をよく見かける理由なのかもしれない。
褒めてばかりのマホガニーも使い方次第で、飾っておくような家具ならいいけど、常時触れたり座ったり物を置いたりするものとしては、この柔らかさには不安がある。
この材質を理解してからの発想が必要だと思った。
着色の乾燥を待って、また一日かけてクリアのワックスを塗る。
この季節、オイルはなかなか乾かない。あせればきっと色は動いてしまう。
工程が増えたので、月曜の納品にはぎりぎりになってしまい、納品待ち展示は今回はなし。
この美しい赤毛を見るには、依頼者の美容室へ行ってもらうしかない。