帰ってきたと思える場所
2010 年 12 月 30 日 by SIGN
山口から帰り、慌ただしく飛び出したままの工場を片付ける。
数日空けただけだったのに、なぜか久しぶりな感じがして、なぜか懐かしい感じもした。
神戸での出張茶話会が開かれる小学校での下見や、帰ってから少し体調を崩したことも、僕がかつて勤めていた学校があった大阪の北加賀屋で、西光が写真展をしていたので見に行ったりしたことも関係あるのかもしれない。
僕にとって教室は力みなぎる場所であり、工場は独り落ち着く場所である。独りに戻る時、僕は誰に左右されることなく、なにも手につかない自分を認め受け入れることができる。
そういうことが、もしかしたら、これから見つかるかもしれないもうひとつの立ち位置に対して、良い影響を及ぼすのかもしれないと、半ば都合よく考えたり。
写真展を見に行った時に、西光に「写真表現大学に講師の営業したら」と言われ、ああそんなやり方もあったなと思いつつ、でもそれをやるには時間が経ち過ぎていて、それに対して尻込みする気持ちを感じれば、自らした写真への封印が完全に解けていないことも、やはり思い知ることになるのだった。
このオーダーメイド家具製作も、写真茶話会も、中心には、中心からは、なんの影響もない外周の場所でやっているような気がする。まだまだ。あえてそんなところでやっているような。
西光がそれを言った後、「営業下手やもんなあ」といって僕を笑ったことは、写真だけでなく僕のすべてに対する問題を指しているようにも思える。
この年の瀬に、気になること言いやがって。
次の仕事の図面書きと、年賀状書きで年が明けそうです。
この一年お世話になったみなさん、良いお年を。