そこに小さなSIGNを置いてくる
2010 年 9 月 16 日 by SIGN
塗装の前にやっておかなければならないことがある。
SIGNのロゴの焼き印を押すこと。
それは僕が作ったという証明みたいなもの。最近はその下に作った年と名前を書くようにしている。
人によって色んなやり方があって、紙に書いたものや金属製のタグを貼るところもある。
はんこじゃなくて名前だけの人、焼ごてじゃなくてインクで書く人もいる。
僕は直火で熱するタイプの焼き印を薪ストーブで熱して押し、その下にバーニングペンでサインをする。
薪ストーブに火をおこすところからだから、ひと仕事、一工程といってもいいくらいの手間がかかる。あえてそれをやっている。
形が残る仕事、さらにそれに印をつけておく。
この先何回押すことになるのだろうか。今日は10回押した。
かっこいいですね。ノリちゃん
面倒でも、やっぱりこうでなければ。
焼き印はこだわりをもつ家具職人方はそれなりに使ってますが、年と名前を入れるのはやっぱいいですね。
自分でもいつの作品か記憶の中では前後したりもうこんなに時間が経ったんだと思うものですからね。
これ神様も自分の作品には同じようにやっています。
人に、似てる。まあ、人が神に似てるのですが。
ノリちゃんって。電気屋さんも僕をイジるモードになってきましたね。
だれだ悪い影響を与えてるのは!
焼き印を熱する時に燃やす木はもちろん、その家具を作る時に出た端材です。そこまでやると儀式っぽいですか。
名前を入れるのはいいんですけど、なかなか上手く書けません。このへたくそ加減がサインらしいのか。100年後に評価していただきたいです。
同じようにやってることってどんなことか、また教えてください。
確かに儀式っぽいですが、素晴らしいこだわりです。
薪ストーブの暖が無い時期は皆さんガスバーナーです。
押してみると結構集中しないと、薄かったり焦げすぎたり全体がちゃんと押せて無く偏ってたり斜めだったり、たかが焼き印ですが、ちゃんとやるならですよね。
ちゃんとやらないとなー。
そうですね、生かすも殺すも焼き印次第ですから。
はじめてコメントさせてもらいます。剛といいます。
ひとつひとつの作品ごとに、ストーリーや思い入れを書いてあり、非常に感銘を受けました。
私は、京都にて木工家を目指しておりますが、だらだらと何も得ないまま、7年がすぎてしまいました。その間に、作品に対する純粋な気持ちが薄れ、やれ材料費だ、工賃だ、割がいいだの悪いだのばかり考えるようになってしまっていました。
やはりもの作りは気持ちからですね。
剛さん、コメントありがとうございます。
僕も木工家を目指して7年目です。
でもまだ何も始まってない感じがします。
この道30年の木工所の社長が言ってました。
「この仕事、どれくらい息止めて走れるかが勝負や」
日々戦いですよね。
ちゃんと仕事として、商売として木工に向かえる人の方がこの仕事に向いてるような気がします。僕の周りの木工仲間はみんなそうですよ。僕だけおかしなことになってるだけで。
でもね、あるかっこいい木工の大先輩にこう言われたこともありました。
「100年後に勝負しようぜ」
かっこいいでしょ。
何回聞いてもかっこいいです。
ものづくりにプライドを失ったらおしまいですね。
走り出したら走れるだけ走ってみます。