写真館ベンチの脚を作った。材はナラ。
ナラ材の硬さを信じて細い作り込みをしている。
今回のデザインはウィンザー調で、これはいずれSIGNの椅子の基本デザインにしていきたいと考えているもの。今までいくつかの家具で試してきたシンボルデザインは、実はオリジナルのウィンザーチェアを想定したものだったのだ。
今回第1案として提案したのはウィンザーベンチだった。それが採用になったのは、僕としてはありがたく、オリジナルチェアの礎になることは間違いない。
ひとつひとつ、確認しながら作業を進めていこう。
ウィンザーチェアの作り方は独特で、一番最初に脚を完成させる。次に座板、ストレッチャー(貫)の順番だ。背もたれがある場合は、それが一番最後の工程となる。
仮組みしては現物合わせで寸法と角度を出し、加工して組み立てるという、行きつ戻りつをしながら作業は進む。そこにこの椅子の長持ちする秘訣が隠されているんだと思う。
このデザインからすれば、このナラが硬いのはいいんだけど、旋盤作業では刃物がすぐ切れなくなり、一か所ごとに研がなくてはならなくて、旋盤を使い始めた頃なら一本三分くらいかかってたのが、今や数秒に上達した。
そのくらい作る腕も上がってくれればいいのにな。