そんな山はいったいなにを思う
2010 年 3 月 29 日 by SIGN
午前中にベンチのワックス塗装を終え、乾燥中。
先日カメラマンの松野さんから連絡が入り、今日、二人の共通の知り合いであるLeeさんを連れてSIGNを訪ねるという事だった。
僕が一番年下だけど、このまったく境遇の違う三人には、この人生の中でまさに一点とも言える交わりの時期があり、それ以来、付き合いはもう10年以上になる。
5年ほど前に開業したLeeさんの店に、家具を納めた事があった。そのLeeさんのためにデザインしたイージーチェアも作った事がある。しかしその後お互いにそれぞれの道を行き、それに没頭し、交流はほとんどなかった。
僕が工場を移転した時に少し電話で話をした。「すごくいいところですよ」そう言うと、「いつか行ってみたい」とLeeさんは言った。それから数年たち、やっと来る機会ができたのだ。それはLeeさんにとって今、ひとつの転機であるということ、それに際し三人で会っておきたいという気持ちがあったからだろう。
僕に対して、いつも姉のように接して話すのが煙たいこともあったが、僕が一番苦しかった時期を知る唯一の友人である。
4月からまた学校に通うという。
「あなたは、鉱物を貯え産み出す広大な山だけれど、木も生えていなくて小川すら流れていない、もちろん獣も住んでいない山なのよ。しかしその鉱物目当てで人は集まってくるけれど。」
なんかすごく厳しいこと言われた気がする。
ならばどんどん金やダイヤを産み出してほしい。
みんなそれを探しにやってくるというのなら、それはそれで素晴らしいことです。
浅田くんが金、梅さんがダイヤを掘り当てた。
鉱物資源は掘り尽くしたら終わり。何も育まないってところがきついんですよ。循環しないというところが。
しかしあんな言い方ってないですよね。こっちだって頑張ってるのに。
ラッキーさんみたいに色んなものが揃った山の方が絶対にいいです。