プーリー交換でことさら愛おしくなる
2009 年 7 月 19 日 by SIGN
問題の木工旋盤WT-300。いくら安くて精度に期待できないと言っても、せめてDIY工具レベルで作動して欲しい。
そう思って自分で出来る範囲で分解し、軸の平行や、モーター部の固定なんかをしてみた。これ以上やるとしたら、ベアリング交換や、スピンドル軸の加工というハイレベルな話になってくる。まるで木工旋盤キットだ。自分で組み立てて使いましょう、ってどっかに書いてあったっけ。
とか言いながら、モーター側のベルトプーリーを外した状態で、モーターの調子を見るため電源を入れてみた。
すると、あの振動が嘘のように静かに回っている。ということは、この動力の伝達系で振動が出ているということか。
そこで、モーター軸にプーリーを取り付けてベルトをかけずに回してみると、ぐぉろらんぐぉろらん、とその時モーターを固定していなかったので、えげつない振動で恐ろしいほど暴れ出した。これか!
慌てて電源を切り、プーリーをよく見れば、明らかに芯がずれている!なぜ気付かなかったのだろう。いや、こういう機械において、心臓部ともいえるこの部分に欠陥があるなんて思いもしないし、こんなの作った奴も、いいやいっとけで取り付けた奴も、検品した奴も、売ってる会社も、考えられへんぞ!
ナカトミの相談センターに電話をして、ちゃんと芯の出ているプーリーと交換して欲しいと言ったら、すぐに送ります、ということで、無条件にそういう対応をしてくれるところは気持ちいいんだけど。
でももしかしたら、そのレベルの機械なのかという不安がよぎり、この旋盤をあの丸山さんも使っておられるので、どんな感じか見せてもらいに行ってきた。すると、プーリーは全く別物のような仕上がりの美しさ、回転もスムーズ。ああやっぱり。
で今日、届いたプーリーに交換して回してみたら、あの振動はなくなり、実用レベルで、静かに回っている。あまりに振動がひどかったので、軸の調整を慎重にやったせいかな。
なんだ、いい機械じゃないか。
こういうことがあったりして、一生懸命手をかけてやるあまり、この機械を手に入れた人は愛着が湧いて手放せなくなるのだろう、か。