ベビーベッドを作りながら、いろいろとほかの仕事が割り込んでくる。
週一回のアルバイト、ミニカホン、木工教室、そして今日は大学時代の友人から頼まれて、ガラス引き戸のつり戸棚を作っていた。
午前中そのガラスの発注で、いつもお世話になっているガラス屋さんへ。
奈良の家具仲間がみんなお世話になっているので、行くと最近のみんなの情報を教えてくれた。
みんながんばってるな。
このつり戸棚を注文したのは、大学時代、同じ寮に住んでいた悪友(親友?)で、もとは建築学科でありながら絵描きを志し、卒業後制作活動をしていたのだが、店舗などの壁画を描く仕事を引き受けたりしているうちに、いつのまにやらリフォームや店舗設計、住宅建築と、結局建築業で食っているという奴だ。紆余曲折人種。
僕とて人のことは言えないか。奴と同じ釜の飯を食っている時は、間違いなく写真世界の人間だったわけで、今こうして奴から注文を受けて家具を作ることになろうとは、あの頃想像すらできなかった。
電話してくるなり仕様と見積もり、納期を告げる。あたりまえのように。
いつもの定食屋で飯食って夜のドライブに行こうぜ、と変わらない調子。多分一生こういう関係なんだろう、あいつとは。
しかし、奴が紹介してくれた芸大の建築学科の先生が、卒業後10年後、僕に家具の師匠の永田さんを紹介してくれたということは、奴との出会いがなければ僕も家具屋にはならなかった、とも言える。
まあ仕方ない、そいうことなんで、お待たせしている皆様、二日ほどさらに遅れます。