コンソールの製作に取りかかる
2008 年 11 月 27 日 by SIGN
材料はメイプル。硬く、重く、詰まっていて、やさしく、強い。女性的と表現されることがある。
木繊維が細かく、波打っているので、加工すると繊維が寸断され、表面に独特の模様を現す、とともに硬くとももろくなる。
僕の好きな木材のひとつ。
それを今日は木取りして製材した。
デザインスケッチや製図の作業とは打って変わって、体を動かす作業はダイナミックだ。
どちらかと言えばこちらの方が家具職人、木工家の仕事のイメージがあるだろう。家具を求めるお客さんや、これから木工家になろうという人の多くも、そう考えているのではないだろうか。
しかし、やってみるとそうではないことに気付く。いや、気付かない人もいる。果てしなくたくさんある木工の道具の使いこなし方、加工技術、熟練の技。それを求める気持ちはよくわかる。僕もそれはそうだし。でもそれだけで作られたものは、なんだか味気ない気がする。
家具づくりの能力とは、プラモデルの組み立てる前の各パーツが整然と並んでくっついてる状態をイメージするような、プランニングが80%以上だと僕は思っている。残りの20%のダイナミックで楽しい部分を売り物にするプラモデルと違って、木工家はその楽しみも味わいながら、自分が計画した家具に、出来上がってみないと出会うことができない、スリルも味わうのだ。