友人に依頼された結婚式のウェルカムボードを作っている。
二人からの希望があって、一枚板を彫刻して作ってほしいということで、久々に彫刻刀を研いだ。
僕の作る家具にもカービングを用いることはあるが、これって100%木彫じゃないか。
木工にたずさわってると、いろんな周りからの認識と自分の目指すものとの間に差が生じるものだな。
いや、写真をやってる時もそうだったかもしれない。何においてもそういうことはありうることだ。
ふと思った。こういう誤差をなくす方法は、業績にあるのではないか。
どんな仕事でも自分が広く認知されるほどの業績をあげれば、誤差は生じない。これはつまり、有名になりたくてやってるんじゃない、とか、メジャーデビューだけが目標じゃない、とか言ってないで本当にいいものを作りたいならそういうステージも必要だ、とも言えるのではないか。
ただの野心ではない、そういう関わりの中で作れるものもあるはずだと思う。
と、いろいろ考えながら、こりこりと、イベント間近で時間を気にしつつ、友人の幸せに念を込めて、木を彫っていた。